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健康とは
普通「健康」というと病気がなく元気に暮らせている事をいいますが、健康をそのように捉えると、病気の人、さらに治らない病気を抱えている人などは、健康ではないということになってしまいます。
しかし、治らない病気を抱えつつも明るく元気に生きている人や、病気の症状があっても、その人なりの生きがいを見つけて、日々を送っている人もいます。
このように見てゆくと、たとえ病気があっても生き生きとした生活を送る事もできて、健康というのは病気が無いことだけに限らないのではないかと思います。
パッチアダムス
パッチアダムスという映画にもなった米国の医師の言葉に
「健康というのは病気が無いことではなく、その人が幸せを感じているかどうかにある」
病気があってもなくても、幸せになることができて、その手助けをするのが医療の役割だ」
と言っています。
あるガン患者の治療
臨床の現場では数多くの患者さんから様々な事を学ぶのですが、ある乳がんの患者さんは他の病院で様々な治療を受けて、仕事も辞めざるをえなくなって、先の見えない絶望感に打ちひしがれた状態でセカンドオピニオンを求められて来ました。
そこで、今後どのように過ごして行きたいのか患者さんとじっくり話をして?ガンと長く付き合うようなタイプの治療を行ってゆくことになりました。
ホルモン療法が効くタイプのガンだったため、これまでの抗がん剤治療はやめてその治療法と緩和治療を7年間ほど続け、その後亡くなられました。
仕事を辞めて絶望の淵にあった患者さんですが、ホルモン療法と緩和ケアに治療をきりかえてから、趣味である編み物に取り組み、個展を開くまでになりました。
ガンは骨にまで転移していて、痛みで歩けない状態だったのですが「わたしは手が使える」と決して後ろ向きにならず、編み物で個展が開けるまでになって「私は幸せだ」と感じておられました。
たとえ治らない病気があって人から見れば不幸に映っても、患者さんに幸せを感じてもらえるようにサポートするのが医師としての仕事であると思います。
絶望から希望へ
治らないガンを抱えてさえ生き続けるということは、それだけで大変なことなのですが、それさえ乗り越えて生きてゆこうという患者さんに触れると人間の凄さを感じてしまいます。
逆に、病気の治療が全てだという風に考えてしまうと、治療法が無い時には希望が全て失われ、絶望の淵に立たされてしまいます。
そういう状況においても尚、治療以外の部分にも救いの手はあり、それは人間自身がもっている「心の使い方」にあるのではないでしょうか。
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