どうしたら止められるか

どうしたら止められるか

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敵は手強い



ニコチンは強い依存物質で、喫煙から数秒で脳に達して
ドーパミン
を放出させて快感を感じるようになりますが、しばらくすると血液中からニコチンが減少し、それと共にドーパミンも減少して
イライラ
するようになってきます。


イライラしている時の脳波をしらべると周波数が遅くなり
  • 集中力が低下してしまう
  • 状態であることがわかり、ニコチンは
  • ハイになるというより感情の落ち込みを治す
効果しかなく、正常な脳波が10ヘルツに対してニコチンを補給してもせいぜい9ヘルツと脳の働きは悪い方に傾いてしまっているのです。


ニコチンが切れると
  • 離脱症状
  • 禁断症状
と呼ばれる様々な症状が現れるのですが、たとえニコチンを補給しても、ニコチン依存症の人は正常な人に比べて脳のパフォーマンスは低下しているのです。



ニコチン依存症の治療



ニコチン依存症の治療として
  • ニコチンのパッチ
  • 薬の服用
などがあり、これらを使う事によって、喫煙した時に似せた作用を作り出します。


ニコチンパッチは、1時間ほどかけてゆっくりとニコチンが取り込まれ、急激なニコチン濃度の変化が起こらず離脱症状を抑える働きがあります。


バレニクリンという飲み薬は、脳の受容体に蓋をしてニコチンを取り込まれないようにしつつ、体には軽いニコチン作用をして禁煙しても離脱症状が出ないようになります。


禁煙による離脱症状は3ヵ月程度続き、時間の経過と共にゆっくりと消えてゆきます。



禁煙に失敗する理由



禁煙治療をすると薬によって離脱症状はかなり抑え込まれますので
これで止められるという油断
が生じ途中で勝手に薬を止めてしまうと、いままで抑え込まれていた離脱症状が数倍になって押し寄せてきますので、3ヵ月間は必ず続けなければなりません。


他にもニコチン依存症になると喫煙は
おちつくために必要
という心理状態になっていますので、薬での治療と共に心理療法も併せて行わないと失敗する可能性が高くなります。



禁煙の心理療法



人間は悪いとわかっていても自分にとって都合の良い理由を並べその行為を正当化するという習性を持っています。


喫煙する人は、吸うと「おいしい」が禁煙したら、生きてゆけずまともに生活できないという心理があり、それ故に禁煙は難しすぎると思い込んでいることもありますが「本当にそうだろうか?」と考え直すことから始めてゆきます。


禁煙のための心理療法は
認知行動療法
が行われ、患者さん自身が
  • 書く
  • 理解する
事が中心になり、具体的には
  • 喫煙はリラックスではなくストレスになる
  • タバコは実に嫌な味ですが、おいしいと感じるのは単なる慣れ
  • 喫煙はニコチン減少を紛らわすための一時的なもの
  • ストレスは誰でも感じるもの
などで吸いたい衝動にかられるメカニズムと、今までの行動の間違いを理解してゆきます。


認知行動療法にきちんと取り組まないと、「タバコはおいしい」という思いが残っており、そのような人では禁煙は一時的で、つい1本がきっかけで再び吸い始めることがあり
一度依存症になると一生続く
とも言われていますので、コントロールし続けてゆくことが大切なのです。
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