遺伝子診断で期待できること

遺伝子診断で期待できること

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遺伝子診断を受けると・・・



例えば
筋ジストロフィー症
の場合、風邪だと思って診療を受け血液検査をしたら肝臓の酵素の値の上昇が見られたので肝臓を検査するという流れになりますが、いくら検査をしても異常が見つからなかったとします。


そしてこの酵素は、筋肉からも出ており、遺伝子検査をしてみると明確に筋ジストロフィー症の診断がつけられ、それまでの病院めぐりが不要であったという事もあります。


また、知的障害があってもなかなか認めることが出来ない子供に対して遺伝子診断で科学的根拠に基づく診断がつくと、親御さんも納得することが出来、病気を受け止める心の準備も出来ます。


このように、正確な病気の診断がつくことで
  • 職業の選択を考える
  • 今後のライフスタイル
  • 病気との正しいつきあい方
  • 同じ境遇の人とのつながり
など先のわかる対応を取る事も可能になります。



遺伝病と治療



遺伝子が原因の病気に対して治療が行えるものは少ないのが現状です。


家族性のガンの場合には
  • 生活上で気をつける事
  • 変化があればすぐに診療を受ける
などがわかっていますので、早期の治療が可能になります。


また、脳や肝臓、血液に余分なものが溜まる【蓄積病】という病気があり
副腎白質ジストロフィー
は副腎と脳の白質が壊れやすくなり余分なものが溜まってゆく病気で
  • 目の症状
  • 行動面の異常
が見られます。


【蓄積病】の遺伝子が見つかった場合には、脳のMRIで丁寧に経過を見て、病気の発症が見られた時には
骨髄移植
を行うことで病気の発症を防ぐことができます。


このようにあらかじめ遺伝子の異常を見つける事ができれば、将来発症する可能性のある病気の発症を避ける事や、初期の段階で治療が可能になるのです。



個人差のある薬の効き方



同じ薬でも人によって効果は異り、副作用も同様に強く出る人や出ない人など様々です。


抗がん剤などは、薬を使う前に遺伝子診断をすることによって効果と副作用がわかる場合や、ある種の抗生物質では難聴の副作用がありこの場合にも遺伝子診断をすることによって、安心して治療を行う事ができます。
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02 遺伝子診断で期待できること関連エントリー

01 遺伝子診断とは何か
医療の進歩で病気になりやすい遺伝子の人となりにくい遺伝子の人がわかる様になってきました。また将来ガンになるリスクも自分の遺伝子を調べるとわかる様にもなっています。
03 遺伝子診断で生まれる悩みについて
04 遺伝カウンセリングについて
遺伝子診断を受ける時や、遺伝リスクがある時に受ける遺伝子カウンセリングとは
05 遺伝子診断が社会に与える影響
遺伝子診断を行うと障がいや病気などがわかるようになり、それによって差別や偏見も生まれてきます。