緩和医療とは?

緩和医療とは?

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ガンにおける緩和治療の目的


がん治療の柱として1つ目に挙げられるのは「積極的治療」で、手術や放射線治療がこれにあたります。

もちろん積極的治療でがんを治療することも大切なのですが、それ以上に大切な事は「緩和医療」になります。

緩和医療では必ずしもガンの摘出や放射線を使って“たたく”などという事は無いのですが、患者さんに寄り添って人間全体を支えることを目的にしています。

緩和医療と聞くと、積極的治療の手だてが無くなった時に緩和医療に移行すると考えられがちですが、決してその様な事はありません。

実際の治療においても、手術や放射線治療の現場において患者さんがつらい時に支えるのは緩和医療ですし、逆に緩和医療というのは医療の中心的な存在であるともいえます。



緩和医療の実際



ガンによる体の苦痛や治療中に起こる痛みや副作用などが出てきますが、その様なときにこそ痛みや苦痛を出来る限り和らげてあげることが大切なのです。

具体的には、痛みがあれば痛み止めを使ったり、呼吸が苦しければ楽になるお薬を使うなど身体的な症状から精神的な症状まで出来る限り緩和することが緩和医療の目的です。



副作用との戦い



抗がん剤の治療を受けた場合には激しい副作用に打ち方ないとガンは治らないと考えがちですが、がん治療においてはガンに勝つということを必ずしも目的とする必要はありません。

ガンという病気は、やっつけるというよりも「上手く長く付き合う」という心構えも必要になります。

日本人には「我慢することが美徳」という風な価値観がありますが、長く辛い苦しみが続くようであれば、できるだけ苦しみや痛みは和らげた方が良いのです。

例えば「痛み」を我慢して痛み止めなどを使わないでいると、いつも痛みを感じているような状態になります。

そのような状態で生活をしていても辛さが増すばかりですので、現在では痛みはできるだけ取り除くような治療が行われています。



痛み止め薬について



がん治療において痛み止めで使われる薬は以前は「麻薬が使われている」という風に誰もが思っていたものです。

しかし現在では「オピオイド」と呼ばれ麻薬という悪いイメージの払拭が図られています。

薬はできるだけ使わない方が良いのですが、必要な場合には適切な量を使って、ガンによる痛を我慢せずに痛みを取る努力を最大限にしていくことが必要です。

痛み止めに使われている「モルヒネ」などが抗がん剤の効果を弱めるという事はありません。

逆に痛み止めを上手に使うことによって抗がん剤の副作用を抑え、抗がん剤の効果を最大限にすることさえできるのです。



精神的な緩和治療



辛い治療が長期間にわたると精神的にもまいってしまいます。

そのようなときには精神科との連携を取ってメンタル面でのサポートも行っていくようにします。

このように緩和医療というのは、身体的な苦痛を取り除くばかりでなくメンタル面でも患者さんをサポートして行く医療行為で、医療そのものと言えるものなのです。
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