本態性振戦(ほんたいせいしんせん

本態性振戦(ほんたいせいしんせん

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手の震えが止まらない



本態性振戦(ほんたいせいしんせん)という病気は
何かをしようとすると主に手が震える
という症状が見られ、特に緊張するとひどくなり
  • 箸が持てない
  • 食事が食べづらい
  • 水も飲めない
  • 字がかけない
など生活に支障をきたします。


健康な人でも大きな紙や長い物を持った時には若干の震えがありますがこれは
生理的振戦
という正常な反応で、本態性振戦はこれがひどくなってしまった状態という風に考えるとわかりやすいと思います。


ひどい震えがあることによって食事の時にこぼしてしまい家族から怒られ、気持ちが落ちこんでしまう人も多くおられます。


本態性振戦は高齢者では10人から5人に1人といわれており、小学生から症状が出てくる人もいます。


産まれた時には本態性振戦は見られず年齢と共に症状がひどくなる事から後天性の病気と考えられ、家族に震えを持っている人がいると遺伝することがわかっています。



震えの原因と治療



本態性振戦の原因はよくわかっていませんが、最近では小脳の中のある物質の低下や、脳幹のオリーブ核に問題があると言われていますが、決定的には突き止められていません。


治療薬には
ベータ遮断薬(ベータブロッカー)
という飲み薬と
てんかんに用いる薬
を使い、これらの薬は交感神経に働きかけ興奮や緊張によっる過度な反応を抑える働きがあります。


薬を飲んでも震えが完全に止まる事は難しいのですが、これ以上に効く薬は無いのが現状で、注意すべき副作用として
  • 心臓に負担がかかる
  • 糖尿病が悪化する
があり、その点も考慮することが大切です。


震えが悪化する原因として
  • 緊張
  • カフェインを含む飲食物や薬
  • 喘息の薬
などがあり、環境や食事、薬の飲み合わせなどにも注意が必要です。


本態性振戦の人がアルコールを飲むと
震えが楽になる
という事がありますが、アルコールが抜けるとかえって震えがひどく出てくることからいつもアルコールが手放せない人さえいます。



病院を受診するタイミング



本態性振戦は命に関わる病気では無く、この病気がきっかけで他の病気になるというものでもありません。


生活上困っていないレベルでは治療の必要はありませんが、仕事や家事、日常生活に支障をきたす場合には病院で診てもらう必要があります。


手の震えがあっても本態性振戦という病気だと気づいていない、治らないと諦めている人も多くいますが、治療をすれば様々なアプローチでより良い状態に改善することも出来ます。


また、その震えが他の病気である場合にも専門医の診断を受けることが必要になってきます。
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