過敏性腸症候群の治療の方法について

過敏性腸症候群の治療の方法について

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治療の進め方


過敏性腸症候群の主な治療法は3つあり

  • 薬物療法
  • ストレス対策
  • 食事などの生活習慣の改善


があります。


使われる薬とその働き



まず薬物療法については症状軽減の為に用いられ、使われる薬は、高分子重合体、消化管運動調節薬、セロトニン3拮抗薬などが代表的な物になります。


高分子重合体

高分子重合体は、消化管の内容物の水分量を適切にする働きがあり、便秘の便は柔らかくなり、下痢の場合は適度な硬さに近づいてきます。


消化管運動調節薬

消化管運動調節薬は、異常になった腸の運動を正常に戻す作用があります。


セロトニン3(スリー)拮抗薬

セロトニン3拮抗薬は下痢型の男性患者に使われるもので、セロトニンが増えすぎると腸の運動が強くなり下痢を起こしてしまいます。そこでセロトニンの受け皿であるセロトニン3受容体にセロトニンが合体しないように調整するのがこの薬の働きで、下痢と腹痛の改善につながります。

他の薬として、乳酸菌製剤、下剤などが使われています。

さらに、便秘の新薬もまもなく使えるようになりますので便秘の患者さんにとっては朗報となります。



ストレス対策の治療



ストレス対策の治療は「抗うつ薬」が代表的な治療法で精神に作用する他に痛みを和らげる働きも確認されています。

抗うつ薬を使うことで、脳と腸の間で起こるストレスの悪循環を断ち切ることができます。

薬以外の治療として「心理療法」があり、医師と患者でストレスの和らげ方を探しだしてゆく『認知行動療法』や、体に力を入れたり緩めたりする方法でリラックス状態を作り出す方法を覚えてもらうというものがあります。

またストレスのセルフコントロールとして、軽い運動や、時間に余裕を持つ習慣づけなど、リラックスした状態を作り出すことを心がけるようにします。



生活習慣の改善



腸の健康で大切なのは食事で、基本はバランスの取れた規則正しい食生活を心がけ

  • 野菜
  • 海藻類
  • 乳酸菌の多いもの


などを積極的に食事に取り入れることが大切です。

下痢の多い人は、どうしても食事を抜きがちになりますが、むしろ規則正しい食事をしたほうが症状は改善します。

改善するべき食習慣として

  • 食べ過ぎ
  • 間食
  • 極端なダイエット


などがあります。避けたほうが良い食事としては

脂肪の多い揚げ物、脂身など
コーヒーや香辛料
アルコール

など、好んで食べたり飲んだりすることは腸のために良くありません。



睡眠も大切です



腸の健康のためには睡眠を十分取ることも大切で、睡眠中に空腹時の消化管運動がしっかり行われます。

この消化管運動は空腹時だけに見られるもので、この運動によって胃や小腸など腸の中はキレイになり悪玉菌の発生も押さえられます。

良い睡眠のためには、適度な運動と規則正しい生活を送ることがポイントになります。
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04 治療の方法関連エントリー

01 症状の特徴
通勤中や会議で急な下痢、長く続く便秘、ひょっとしてそれは過敏性腸症候群かもしれません。過敏性腸症候群かどうかセルフチェック法で自己診断をやってましょう!
02 原因は何か?
過敏性腸症候群が起こる原因、便秘や下痢、ガスが発生するメカニズムなど腸内で起こっている病気の原因をさぐります。
03 検査と診断について
便秘や下痢が続きなかなか治らない!ひょっとして過敏性腸症候群かも!?まずは正確な診断が正しい治療の近道です。
05 腸と脳の不思議な関係
ストレスなどで過敏性腸症候群になるのは、ストレスを感じた脳と腸の関係を知れば理解が深まります。