痛みを考える

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痛みの種類とは



急な痛みは
体に異変が起こっている
というサインで、慢性的な痛みは
痛みそのものが病気
です。


痛みには
  • 急性痛
  • 慢性痛
の2種類があり、怪我などで感じる痛みは急性の痛みに入り、怪我が治っても痛みが続くような時には慢性痛という状態で、帯状疱疹などの病気でも湿疹が治ってから痛みが続くのは慢性痛になります。


痛みの伝わり方



人間は
  • 痛みを伝える経路
  • 痛みを抑える経路
の2つを持っており、手術を受けた時などは3日目程度から痛みも引いてきますが、いつまでも痛みが続く時には、痛みを伝える経路に異変が起こっていると考えられます。


腸炎が起こると、腸から脊髄を伝って脳に痛みが伝わり、お腹が痛いと認識します。


お腹が痛いと手でさすることがあり、それをしたからと言って完全に痛みが取れるわけではありませんが、痛みは和らぐという経験は誰にでもあります。


痛い時にその場所を『さする』と
痛みを抑える経路が活発になる
事で実際の病状は変わらないのに痛みが和らぐというメカニズムがあるのです。



慢性通になる原因



痛みを伝える経路と痛みを抑える経路のバランスがとれている場合には、正常に痛みを感じ時間と共に痛みも無くなってゆきますが、いつまでも痛みが続く場合には
痛みを感じる経路が過敏
になっており、これは末梢神経に障害が出る事で慢性疼痛が起っている状態で
  • 帯状疱疹
  • 糖尿病性末しょう神経障害
  • 抗がん剤
  • 椎間板ヘルニア
などで慢性的な痛みを感じる事になります。


また、痛みが強かったり、長く続いている場合には、痛みを抑える経路自体が弱くなり結果的に慢性疼痛の原因になる場合もあります。



痛みの治療



痛みを感じる経路と痛みを抑える経路のバランスが崩れている場合には治療を行う必要がありますが、適切な治療を行っても痛みが長引いてしまう人もいます。


いつまでも痛みが続く人では、社会的な背景や生活環境が原因になっていることが多く、それらの要因で痛みを感じるレベルも変化してきます。


高齢がん患者の場合には、孫が見舞いに来ている時には全く痛みを感じないのに、孫が帰ったとたんに痛みが出るという人もいます。


長引く痛みの治療において、痛み止めだけを使えばよいのではなく、その人がおかれている背景、心理状態をよく把握して治療に役立てる事も必要になります。
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