外の世界とのつながりの大切さ

外の世界とのつながりの大切さ

スポンサードリンク

ふとした事で生活不活発病になります



生活不活発病は病気がきっかけとなって発症することもありますが、実はそれ以外の理由、定年などをきっかけに発症する方が多いと言えます。


ある女性(75歳)の例では、一人暮らしをしていても近所づきあいなどで活発な日常生活を送っていましたが、子供から一緒に暮らしたほうが安心だからと、東京の息子夫婦宅に引っ越して暮らすようになりました。


周囲からは親孝行な息子だという風に見られましたが、当の本人はたった半年でかなり弱ってしまい、その理由として生活環境の変化があります。


一人暮らしをしていた時には
  • 身の回りの事や近所づきあい
  • 趣味や地域活動
など「やること」があり楽しく充実した生活を送れていました。


しかし都会で暮らすようになると、友人知人もいなくなり、地域や社会から分断され、畑仕事や趣味などの目的もなくなり生活不活発病になってしまいました。


若い人なら都会での新しい暮らしにも対応できるのですが、高齢で体の機能が衰えてから新しい環境に適応しようとしても出来ない人が多く、その様な時には本人が充実した時間を持てるように周囲からの働きかけが何よりも大切になってきます。



生きる目的を見つけたきっかけ



息子と同居を始め目に見えて衰えた女性は、心配した孫が一緒に手を引っ張って東京を案内してくれる様になります。


また足腰の弱ったおばあちゃんに、孫がおしゃれな杖を買ってくれました。


今まで杖を使うことに抵抗があったのですが、せっかく孫が買ってくれたのだからと使ってみると
案外良く歩ける!
ものだと実感し、いろいろな場所に歩いて出かける様になってゆきました。


都会に引っ越して、付き合いが減った事は息子夫婦も気にかけていて、おばあちゃんの仲間づくりをするために、自分たちの友人知人に声をかけたり、もともと地域とは疎遠だった息子夫婦も地域に積極的に関わる事によって、家族で地域とつながりを持つ様になってゆきました。



歩くと人生が充実する!?



出かけるためには歩かなければなりません。


歩いて出かけるという行動には様々な良い効果があり
  • 足腰の筋力や歩く機能の維持
  • 手や体全体の筋肉を使う
  • 心肺機能などの機能維持
  • 障害物を避けたりするための認知機能の維持
  • 四季の移り変わりを肌で感じるなどで情緒の安定化
  • 友人などとの会話
など体や頭に計り知れない刺激を与え、生活自体も充実して生活不活発病の予防や改善に役立ちます。


高齢になると自分の意志を奮い立たす事もままなりませんが
周囲の人が少し背中を押す
様にすれば、本人にとっても家族にとっても良い人生が送れるようになります。
スポンサードリンク

03 外の世界とのつながりの大切さ関連エントリー

01 生活不活発病とは
生活不活発病になると、体も頭も急激に機能が衰えてきます。他人ごとでは無く、実は誰でもちょっとした事で落とし穴にはまってしまいます。
02 良い循環を生み出すために
生活不活発病や生活習慣病の改善には、動くための循環を作る事がポイントです。そのヒントをいくつか紹介しますので役立ててください。
04 作られた歩行不能を予防するには
寝たきりは作られる!というカラクリにハマらないための方法とは
05 「遠隔介護」予防のススメ
遠隔介護は継続的な取り組みが必要です。そのポイントと実例を紹介します。