ペースメーカーで日常生活を快適に!

ペースメーカーで日常生活を快適に!

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ペースメーカーの歴史



ペースメーカーは500円玉を3枚重ねて一回り大きくした程度の大きで、一度身体に埋めこむと10年程度もの寿命があり、電池がなくなってくるとペースメーカー本体の交換をします。

ペースメーカーは今から50年ほど前に開発され、小型化や軽量化、長寿命化が図られて来て、現在のペースメーカーはとても完成度の高いものになっていますので不整脈があってもペースメーカーを使うことによって日常生活を取り戻すことが可能になるのです。



ペースメーカーの敵!?



日常生活においてペースメーカーに悪影響を与える物はたくさんあり注意が必要です。

例えば空港のセキュリティーチェックのゲートでは強い電磁波が発生しますので、ペースメーカーを使っている人は「ペースメーカー手帳」を提示してゲートの外を通る事になります。

また最近普及してきたIHコンロなどは、一見してIH調理器具だとわかるのですが、IH炊飯器やIHポットなど一見して分からない調理器具では、炊飯や加熱している時にペースメーカーに影響を与える程の電磁波が出ますので十分な注意が必要です。

電車やバスなどでは、携帯電話の使用についてのアナウンスが流れますので、多くの人は良識ある行動をとっています。

携帯電話の電磁波がペースメーカーに与える影響ですが、ほとんどのペースメーカーは15センチ以上離せば『何ら問題を起こすことがありません』ので過度な心配は要りません。



生活上の注意点



ペースメーカーを使って日々の生活上で注意するべきことは、風呂あがりなどでペースメーカーの植えこまれた場所を見た時に皮膚が薄くなって、ペースメーカーが透けて見えるような事があれば、穴が空く前に主治医のもとに行くようにして下さい。

もし穴が開けば細菌に感染してしまい、治療も大変な事になってしまいます。



MRI検査が出来ない!?



ペースメーカーを使うデメリットとしてはMRI検査が受けられない事があります。

脳神経の病気や、椎間板ヘルニアの検査と治療、股関節や膝関節の人工関節置換術にはMRIを使わねばならず、ペースメーカーを使っている人は、このような病気で必要な治療を受けられません。

しかし最新のペースメーカーは、MRIが使えるタイプの物も登場してきており、日本では昨年厚生労働省が認可しました。

ただしこのタイプのペースメーカーは、本体と心臓内や血管に入っているリードが一体になった構造でなければ検査はできず、今まで使っていたリードはそのままでペースメーカーだけ新しい物に変えてもダメなのです。

またMRI対応ペースメーカーでもペースメーカーを付けている胸部周辺の検査が出来ないものや、胸部MRI検査が出来てもはっきりとした画像が撮れない物もありますので、MRI対応ペースメーカーをもってしても・頭・腰から下、が主な検査対象になります。



MRI検査を受けるための準備



MRI対応ペースメーカーを使っていて、MRI検査を受ける時には、トレーニングを十分に積んだ医師がいること、さらにMRIの専門医とMRIの専門技師のいる病院というのが条件になります。

現在の所、条件を満たした病院は少数ですが、各医療機関でトレーニングをしている最中で、今年の年末から来年にかけては多くの病院でMRI検査ができる様になってきます。



不整脈に向き合う



今回のシリーズでは・心室細動・心房細動・徐脈性不整脈について述べて来ましたが、これら以外でも脈が早くなる頻脈性不整脈の患者さんもおられます。

『カテーテルアブレーション』という治療法では薬を飲まなくても、心室細動と心房細動以外の頻脈性不整脈はほとんど治す事ができるようになってきました。

不整脈治療の進歩はめざましく、循環器系では不整脈治療が最も進歩していると言えます。

現在不整脈で悩んでいる患者さんは、ぜひ専門医を受診して進歩した不整脈治療を受け、元の健康な生活を取り戻していただきたいと思います。
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