ガンになるとなぜ痩せるのか?

ガンになるとなぜ痩せるのか?

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痩せてはいけない理由



胃ガンや食道がんなどでは食べたものが腸を通らないという事があり8割程度の人は痩せてしまいます。

しかし通常通り食べられる肺がんや乳がんの患者さんでも、半分程度の人は痩せてしまいます。

ガンになって痩せてしまうと、体力が落ちて薬の十分な効果が期待できず、逆に副作用が強く出て治療を止めなければならないケースもあります。

他にも痩せてしまうと、手術後の傷の治りが悪くなるとか回復も遅くなるなど、痩せているのは良くない状態にあると言えます。



食事の工夫



食道や胃など食物が直接入ってゆく場所にガンが出来た場合には、食べやすい様にゼリーにしたり、液体にする工夫がとられます。


またガンが食事の通り道にある場合には手術で取り除いたり、薬によってガンを小さくするような治療が行われます。



ガンで痩せる原因



ガンで痩せる原因として、ガンの症状により食事が摂りにくくなって栄養不足になる場合と、ガンを宣告され精神的なショックにより食事が喉を通らないという事、さらに抗がん剤によって食欲が低下するなどの理由が上げられます。

しかし、食事をきちんと食べていても痩せる場合には、ガン細胞からサイトカインという体にとって悪いホルモンが分泌され、このサイトカインが栄養をどんどん吸収することによります。

サイトカインは筋肉や脂肪を分解してしまい、【だるさ】や【食欲不振】【疲れやすさ】などの自覚症状の原因であることが分かってきました。



サイトカインを栄養管理でコントロールする



ガンからサイトカインが分泌されている場合には、手術や化学療法を用いても【だるさ】や【食欲不振】【疲れやすさ】はなかなか改善しません。

これに対し有効な方法として最近注目されているのが、青魚の背びれや、マグロの赤身などに含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)で、この物質がサイトカインには有効な事が言われてきています。

青魚などに多く含まれるEPAですが、毎日の様に魚を食べる事も大変ですのでサプリメントで手軽に摂れるので安心です。

EPAは燃え盛っているサイトカインを消す働きがあり、それにより、だるさや疲れを取り除いてくれ、さらに食欲も回復するという効果もあります




食べられない場合には



食事は口から食べたほうが免疫も上がり良いのですが、どうしても食べられない時には点滴によって栄養を補給することができますし、他の栄養補給法として、鼻や口からチューブを使って栄養を入れる「経腸栄養」という方法もあります。

そして回復し食べられるようになってからゆっくりと食べる様にすれば良いと思います。

ガン治療においては、痩せるという事は治療が効果的に出来ない原因になり、栄養管理によって痩せない取組みが大切なのです。
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