痛みのコントロール

痛みのコントロール

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在宅での痛み治療



末期がんの在宅ケアで重要なものに
痛みのコントロール
があり、痛み止めとしてよく聞くのが『モルヒネ』で医療用のモルヒネを上手に使うことによって痛みは取り除く事ができます。


痛み治療として頓服の
  • 飲み薬
  • 座薬
を使います。


さらに飲む事が出来ない患者さんには、ボタンを1回押せば1時間分のモルヒネが皮下注射される
  • 機械
を使い、たとえボタンを数回押しても命に関わるような呼吸抑制になるほどの薬の量には至らず、この機械は寝たきりになっても使うことが出来ます。



痛み止めの副作用



通常の痛み止めとして薬を服用すると必ず
  • 便秘
になり、さらに
  • 吐き気
  • 嘔吐
が2週間程度続く可能性がありますので、最初の2週間は胃薬と吐き気止めの薬を朝と夜服用する必要があります。


2週間後からは、痛みのためにモルヒネの量を増やしても副作用の程度は同じです。



夜間の痛みの対応策



寝ている時に痛みが出れば、モルヒネを使えば痛みを取り除く事が出来ますが、同時に不安を感じてしまうような時には誰かに手を握ってもらい、心を落ち着けて眠る事も必要です。


確実に眠りたい時には睡眠薬を通常の2倍飲んだり、注射や座薬を使うようにします。


座薬の睡眠剤は4時間程度の効き目があり、もし夜中に目が覚めたらもう一度座薬を使う様にすれば朝まで熟睡することができます。


睡眠剤の副作用も心配ですが、ガンの末期では睡眠不足による免疫力の低下の方が寿命を縮める要因となり、免疫力を高めるには
  • よく寝る
  • よく笑う
様にすると余命も伸ばすことができますので、薬の副作用よりもそちらの方が優先事項となるのです。



寝ている間にあの世に?



末期がんの在宅ケアにおいて寝ている間に寿命を迎える人もいます。


昼でも夜でも死ぬ時は来ますが、患者さんが最も気になるのが
苦しみ
で、ぐっすり寝ている夜に命が尽きる場合には何の苦しみもなく最期を迎える事ができます。


寝ている間に苦しまず最期を迎える事がわかれば、そういう治療を選択する患者さんがほとんどです。


しかし在宅で夜間に寝ている間に亡くなるのは全体の1割ほどで、昼間に誰かが来ている時に「ころっと」亡くなる人が多いという現実は命の不思議さを感じるところです。



どうしても痛みが取れない時には



痛み止めを使っても痛みが取れない時には、
苦しまず眠ってもらう
という方法を家族や本人に説明します。


しかし、夜に熟睡できる様になると痛みのサイクルが変わって翌日には痛みが軽減している事もあり、通常の2倍から3倍のモルヒネを使うと
痛みが完全に取れる
事もあり、それがうまく行けば薬の量を減らして良い状況になる事もかなりあります。
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