支える体制をつくるために

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末期がんの在宅ケア



末期がん患者が一人暮らしで在宅ケアを受ける時には
  • 訪問看護師が1日1〜2回
  • ヘルパーが1日1〜3回
  • 医師は1週間に1〜2回
自宅に訪れケアを行い、亡くなる直前には医師が毎日行くこともあります。



夜のトイレ問題



一人暮らしの場合夜間のトイレが気になりますが、最近のオムツはとても性能が上がっており、3回くらいの尿をしてもオムツ交換は不要なほどになっており、4回目で交換したくなると感じる人が多いようです。


朝の8時と夜の8時にヘルパーさんに来てもらうようにして、食事は朝と昼を多めに、夜を少なめにする事で夜間のトイレの心配は解消することができます。


ほかには尿道カテーテルを膀胱に入れ、尿を袋に出す様にすると排尿対策のオムツからも開放されます。


オムツやカテーテルは患者さんの希望によって使い分けますが、尿道カテーテルの場合にはオムツ交換の手間がなくなるので、一人暮らしの人や、介護する家族の負担も減ってきます。



介護の今と昔



昔は大家族で家族が介護するのが当たり前でしたが、時代が変わり介護保険という形で社会が介護するという形になってきました。


介護保険があることで、家族も介護の負担から開放され仕事に行くこともできますし、たとえ一人暮らしでも在宅ケアを受けることで見守られる環境が作られています。


ここで大切な事は
患者さんが笑顔でいること
で、驚くべきことに一人暮らしの患者さんの9割の人はニコニコしているという事実があります。


なぜ末期がんの一人暮らしの人がニコニコしていられるのかと考えると
  • 自分の住み慣れた所で暮らす
  • 痛みや苦しみを取り除く
  • 医療スタッフやヘルパーなどの見守りがある
など、患者さんが生き生きして喜んでいられる
在宅ホスピス緩和ケア
を受けているのがその理由にあると考えられます。



老々介護



一人暮らしの末期がん患者が自宅で在宅ケアを受けられますので、高齢者の夫婦の場合でも、在宅ホスピス緩和ケアを受けることによって末期がん患者の生活の質を高める事も可能になってきます。


患者さんの負担を軽減できれば、夫婦で老後の生活を楽しむ事も出来ますし、パートナーに余計な負担をかける事もなくなります。



医療と介護の連携



医療スタッフと介護スタッフは組織が異なっていますので方向性が一致しないと良い在宅ケアは実現しませんので、その間を取り持つ
トータルヘルスプランナー
の役割が重要になってきます。


トータルヘルスプランナーは
  • 医師への治療の提言
  • ヘルパーへの介護の提言
などを行い、医療や介護などの知識があり、両者をスムースに結びつける力が必要とされ、日本在宅ホスピス協会ではトータルヘルスプランナーを育成し、その数はどんどん増えています。



良いチームを見つけるには



在宅ケアを受ける場合には地域の
  • 訪問看護ステーション
  • 包括支援センター
で、どのような在宅ケアチームがあるのかを電話で聞いてみる方法や
日本在宅ホスピス協会
のホームページで在宅ケア経験のある医師などを見つける方法などがあります。
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03 支える体制をつくるために関連エントリー

01 在宅ホスピスの利点
在宅ホスピスと入院を比べた時、いかに在宅が患者の体と心の痛みを和らげることができるのか!
02 痛みのコントロール
末期がんの在宅ケアで最も大切な痛み止めの治療と効果について
04 家族との関係
人生最期を迎える時のケアの受け方や家族との関係の作り方について
05 認知症になった時には?
一人暮らしの認知症の人でも在宅ケアを受けることができ、むしろ施設に入るよりも穏やかな生活を送る事ができます。