危険な脂肪肝

危険な脂肪肝

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肝臓メタボ



脂肪肝というとメタボな肝臓というイメージがありますが、脂肪肝は肝臓に脂肪が多く溜まった状態で、超音波検査をすると健康な肝臓では見られない白い塊がはっきりと確認できます。


脂肪肝は成人男性の30%以上、女性では更年期以降で急激に増加してきて、50歳以降では男性以上に脂肪肝の割合が増えることがわかっています。


多くの人が脂肪肝は大したことがないと考えていますが
脂肪肝は肝臓がんの原因になる
事が最近わかってきており、脂肪肝にも注意を払う必要があります。



脂肪肝になる原因



アルコールは肝臓に大きく負担をかけることが良く知られており
  • アルコール性脂肪肝
  • アルコール性肝障害
などの症状が現れてきます。


アルコールは肝臓で分解、解毒されますが、摂る量が多いとアルコールの処理で手一杯となり、食品から摂った脂肪の分解が間に合わず中性脂肪が肝臓に蓄積されるというメカニズムがあり、その状態が長く続くと
  • 慢性肝炎
  • 肝硬変
  • ごく一部は肝臓がん
へと進行してゆきます。


アルコール性脂肪肝がわかった時点でお酒を控えることが、健康と命を守る事につながります。


またアルコールを飲まない、ほとんど飲まないという人でも脂肪肝になる場合があり、これは
非アルコール性脂肪肝
と呼ばれ
  • 食べ過ぎ
  • 運動不足
などの生活習慣が原因で起こり、最近では非常に増えています。


日常生活で使うエネルギーよりも摂るエネルギーが多いと、余分なエネルギーは肝臓で中性脂肪として蓄えられます。


少し前までは、食べ過ぎによる脂肪肝は病気にならないと考えられていましたが、最近では
  • 肝硬変
  • 肝臓がん
へと進行することが明らかになってきました。


非アルコール性脂肪肝のうち2割の人が
NASH(ナッシュ)
と呼ばれ、2倍の速さで肝硬変が進行してしまい、20年から25年脂肪肝であると慢性肝炎に進行してゆきますので注意が必用になります。



脂肪肝の治療



脂肪肝に対して新薬の開発も進められていますが、基本となるのは生活習慣の改善となります。


アルコール性脂肪肝の治療には
強い意志を持ってお酒を控える
事が必用で、計画性をもって飲む量を控えてゆかなければなりません。


非アルコール性脂肪肝の治療は
  • バランスの良い食事
  • 腹八分を心がける
  • 炭水化物を控える
  • ビタミン、ミネラル、食物繊維を摂る
  • ウォーキングや水泳など適度な運動
などがあり、注意するべき食品には果物があり、果物に含まれる果糖は満腹中枢を刺激しませんので食べ過ぎは禁物です。


日々の生活の中で、エスカレーターを階段にする工夫や、ヒザが痛くてウォーキングが出来ない時でも、腹筋や腕立て伏せなどの筋トレを行えば肝臓の脂肪を減らす効果があります。



肥満は寿命を縮める



食べ過ぎ、飲みすぎ、太りすぎは糖尿病や脂肪肝を引き起こし命に係わる病気に発展してゆきます。


しかしながら、ダイエットに取り組んでも成功する人はごく一部というのが現実です。


体重を10キロ減らすことは難しくても、今の体重から3%減らすと肝臓の脂肪はかなり減る事がわかっており、例えば体重60キロの人では、1.8キロの減量で肝臓の負担は大きく減らすことが可能なのです。


少しの習慣の積み重ねが、肝臓の脂肪を減らすことにつながってゆきますので、ぜひ継続的に簡単な運動に取り組んでいただけたらと思います。
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