アルコールと肝臓

アルコールと肝臓

スポンサードリンク

肝臓はこんな風に頑張っています




食事で食べた栄養は腸で吸収され次に肝臓に運ばれエネルギーとして肝臓で蓄えられます。


アルコールも同様に腸で吸収されて肝臓に行き、分解されて酢になり、最終的には脂肪になってゆきますので、毎日の飲酒は肝臓を脂肪だらけにする元です。


毎日の飲酒により肝臓が痛めつけられると繊維組織が発生し
肝臓の線維化
が進行して、肝臓すべてが線維化した状態が
肝硬変
というものです。


肝硬変になってしまうと肝機能低下によって
  • 黄疸が出る
  • 腹水が溜まる
などが見られ、肝臓がんになるリスクも増してきます。



アルコールの適量とは



アルコールの適量を語る前に
B型肝炎やC型肝炎の人は禁酒が基本
となり、これらの病気があるとたとえ少量の飲酒でも病気の進行に拍車をかけることになってしまいます。


また肝硬変に進行する飲酒の量は、健康な肝臓の人の場合、男性では一日3合以上の毎日の飲酒、女性ではもう少し少ない量でも肝硬変に進行しやすいというデータがあります。


安全な飲酒量は
  • 男性では一日2合以下
  • 女性では一日一合以下
で、さらに毎日の飲酒は肝硬変のリスクを増しますので
週に2日は休肝日が必要です。



検診の数値の意味



健康診断では
  • ガンマGTP
  • AST
  • ALT
などの数値がわかります。


このうちガンマGTPは飲酒によって数値が上昇することから
飲み過ぎのサイン
として良く知られており
ガンマGTPが60-70以上
ある人はアルコールを控える必要があります。


ガンマGTP値だけが高い時には、禁酒すれば数値が下がってきますのであまリ心配することはありません。


ASTやALTは肝臓の中にある酵素を表し、肝臓の細胞膜が壊れると血液中に出て来ることから、肝臓の細胞が壊れている目安になります。


ウイルスに感染していない人では
AST値、ALT値が40-45以上
あると肝臓の細胞が壊れている状態にあります。


B型肝炎やC型肝炎などの感染者では
AST値、ALT値が30以上
で肝臓の細胞が壊れている可能性が高く専門医を受診する必要があります。



肝数値の異常が出た時には・・・



・ガンマGTP・AST・ALTの数値に異常がある場合、飲酒の習慣がある人は禁酒が必要で、・AST・ALT値が高いとアルコールによる肝臓障害の可能性があることから禁酒によって肝機能を正常に戻してやることが大切です。


アルコールは肝臓で脂肪に変わり、飲み過ぎが続くと肝臓に脂が蓄積した
脂肪肝
になり、脂肪肝の改善は
  • 運動
  • 食事の量を減らす
事でよくなってゆきます。


しかし肝硬変にまで進行すると肝機能全体が低下してタンパク質を作るという重要な機能も低下していますので
肝臓でタンパク質を作る薬
で肝臓の手助けをしてやるのですが、肝硬変そのものを治す治療法は現在でもありません。


恐ろしい肝硬変に進行する前に、できるだけ早い段階で対処する事がとても大切なのです。



男性が女性化する!?



肝臓が悪くなると男性が女性化する!という話を聞くことがあります。


女性ホルモンは男性でも持っており、その女性ホルモンは肝臓で分解されています。


しかし肝機能が低下してくると、微量な女性ホルモンが蓄積して
  • 乳首が大きくなる
  • 胸が膨らんで来る
など身体的な特徴が出てきます。


このような状態が見て取れれば肝臓がだいぶダメージを受けているとわかりますので治療が必要になってきます。
スポンサードリンク

03 アルコールと肝臓関連エントリー

01 B型肝炎ウイルスと治療
肝臓がんになるのはアルコールのせい?いえいえ圧倒的に◯◯で肝臓がんになる人がほとんどです。
02 C型肝炎ウイルスと治療
肝臓ガンの一番の原因【C型肝炎】の感染と治療について
04 肝臓がんの治療
肝臓がんの治療は進歩しています。治療現場から最新の肝臓がん治療について
05 肝臓にやさしい生活習慣!
肝臓の健康を守る事は体の健康につながります。適切なお酒の飲み方や体に良いおつまみ。その他肝臓とダイエットによい食事の摂り方!