蚊が歴史を左右した

蚊が歴史を左右した

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西郷どんも蚊で病気に



歴史上の有名な人物は多くいますが
西郷隆盛
は蚊が媒介する
寄生虫のフィラリア
で悩まされていました。


フィラリアと言えば犬の感染症として有名なのですが、人間に感染するタイプのフィラリアもあって、戦前では日本でも時々報告されるという頻度で起こっていました。


蚊が媒介する0.1ミリほどの
ミクロフィラリア
は、リンパ管を閉塞させ炎症を起こし
下半身(足)が象の足の様にむくむ【象皮病
となり、膨らんだ足は直径60センチほどにもなりとても歩けなくなります。


西郷隆盛が西南戦争で死んだ後の検死では、【象皮病】が確認されており、これは2度目の流罪になった沖永良部島で、フィラリアに感染したと思われます。


フィラリアに感染することによって行動は大きく制限されてしまった西郷は、若い頃から西洋の偉人への憧れから、是非とも西洋に行きたいと夢を持っていましたが叶わず、もし【象皮病】になっていなければ視野も広がり西南戦争もなかったのかもしれません。


現在日本では人間に感染するフィラリアは完全に根絶されていますが、
  • 南アジア
  • 熱帯アフリカ
  • 南米
などの外国ではまだまだ多い病気ですので、その地域を旅行する時には注意が必要です。



次は平清盛



平安末期に活躍した平清盛は幕末まで続く武家政治のさきがけとなりました。


出陣の際に蚊に刺され、高熱を出して倒れてしまうのですが、当時の記録では、熱を冷ますために水風呂に入れたら、お湯になってしまったという話がのこっています。


平清盛の死因は呼吸器や消化器の症状がなく、それまで健康だった男性が突然の高熱を出し短い期間で衰弱して死亡したことから
マラリア
に感染したと思われ、マラリアは当時の日本では一般的な病気だったようです。



日本でマラリアが!?



現在マラリアは熱帯地方が主な感染地域ですが、9〜12世紀は世界的に温暖な気候で日本でも瀬戸内海まではマラリアがあり、多くの人は感染していたと思われます。


第二次世界大戦後に優れた殺虫剤の開発で世界中で蚊の駆除が行われてきましたが、最近では地球温暖化も手伝って蚊は増加傾向にあり、マラリアの流行地域も拡大し、今後の日本でもマラリアが発症するかもしれません。


最近では、薬の効かない
薬剤耐性型のマラリア
も確認され他にも
  • デング熱
  • ジカ熱
  • 西ナイル熱
  • 日本脳炎
など蚊が媒介する病気は数多くありますので、蚊に刺されない様に心がける事が大切です。
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