認知症への影響

認知症への影響

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増え続ける認知症



糖尿病が認知症の危険因子になる事が最近わかってきました。


年齢や職業の構成分布が全国平均とほぼ同じ福岡県久山町で行った調査では60歳以上で血糖値が高い人は
2.1倍
も認知症になっていたという驚くべき結果になっています。


1980年代から1990年代では65歳以上で認知症の人は
7%前後
でしたが、その数は2000年に入って増加傾向になり2012年には
18%
という結果になっており、全国では462万人の認知症患者がいると推定され、さらに
  • 2040年では800万人
  • 2050年では1000万人
になると予想され、これは国民の10人に1人は認知症患者という事になり、糖尿病の予防は待ったなしなのです。



糖尿病と認知症の関係



糖尿病になると認知症になりやすくなる原因は、はっきりとはわかっていませんが、糖尿病になると血液中の糖をうまく取り込めなくなり、脳の栄養である糖が吸収できないことで脳がエネルギー不足になる事が一因として考えられます。


また、認知症の原因として
アミロイドベータ
という物質があり、アミロイドベータを分解する酵素はインスリンを分解する物と同じで、血糖値が高くなるとインスリンの分泌も盛んになり、その結果アミロイドベータの分解が追いつかない状態となって認知症になるという事も考えられます。



認知症予防に有効な食事法



久山町の調査では認知症予防に役立つ食事法が見つかってきました。


認知症を発症していない人の食事のパターンとして
  • 大豆や大豆製品
  • 緑黄色野菜
  • 淡色野菜
  • 海藻類
  • 乳製品
が多く食べられていました。


主食のお米の摂取量と認知症の関係性はありませんでしたが、ごはんばかり食べるよりもその量を控え、多種多様な副菜を食べることが認知症予防に役立つと考えられます。



乳製品の有効性について



海外では乳製品は控えた方が良いという報告もあり、有名な
地中海式食事
でも乳製品は控えた方が良い品目に入っています。


しかし、海外での乳製品の摂取量と日本人の比較では、日本人は半分以下となっておりますので、むしろ乳製品は
  • カルシウム
  • マグネシウム
  • アミノ酸
を摂る意味で重要な食品ですし、乳製タンパクにはインスリンの分泌を促進する
インクレチン
という物質を誘導する働きがありますので、バランスよく適度の乳製品の摂取を心がけるようにしたいものです。
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