赤ちゃんの微笑みの意味

赤ちゃんの微笑みの意味

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※このシリーズでは、母親=養育者のコトで、育児に関わる父親、祖父母などの養育者を指します。

赤ちゃんが笑っているのは・・・



赤ちゃんは一方的に育てられている訳ではなく自分からも周囲にはたらきかける行動をとり、それが「微笑み」なのです。


赤ちゃんの「微笑反応」については詳しく調べられており、初期の段階では生物的な作用が強いのですが、時を経るに連れ周囲の人に呼応する様に微笑みを返すようになります。
  1. 生物的な反射的な微笑み

  2. 社会的な微笑の段階

  3. 選択的社会的な微笑
この様に赤ちゃんが同じ様に「微笑」をしても、成長の段階ではその意味合いは異なっているのです。



反射的な微笑みの意味



「反射的な微笑み」では、すでに生後24時間以内に見られ、その後3週間頃まで続きます。


赤ちゃんはウトウトしている時に口の端が上がって「笑っている」様に見えますが、微笑みを返しているのではなく、反射的な反応で、この微笑みは周期的に現れてきます。


しかし産まれてすぐの赤ちゃんが微笑みを浮かべると、周囲の人は微笑みを返された気持ちになり、赤ちゃんが愛おしいという気持ちが生まれます。


産まれてすぐに「赤ちゃんが微笑む」といのは、周囲の人に世話をしてもらうための本能の働きなのかもしれません。



社会的な微笑みの意味



生後3週間程経つと、赤ちゃんが起きている時に
「赤ちゃんに話しかける時の高い声を出す人」
に対して微笑みを返します。


赤ちゃんに話しかける事に対して微笑みを返すという事で「社会的な微笑み」と呼ばれています。


さらに、4〜5週目になると声をかけなくても「アイコンタクト」を取ると赤ちゃんがうなずいたり、微笑みを返したりする様になります。


ただしこの時期には誰にでも微笑みを返し、お母さんと他の人との区別ができている訳ではありません。



選択的、社会的な微笑みの意味



生後5ヶ月頃になると「限られた人にだけ微笑みを返す」様になります。


これは、他人と身内を区別出来る様になったためで「人見知り」は生後7ヶ月から1年にかけて始まってきます。


産まれてから段階を経て見られる「赤ちゃんの微笑み」は、周囲の人とのコミュニケーションを取る手段と言えます。



赤ちゃんはお母さんの微笑みをどう思っている?



生後5〜6ヶ月ころになると、母親が自分に感心を寄せているか敏感に感じ取り態度で表す様になります。


例えば
  • あやされると満足そうな声を出したり
  • 愛おしい気持ちで目を見つめると嬉しそうな顔をする
などがあり、この時期には相手の気持を受け取る感覚も備わってきます。


逆に、無表情で突き放す様に接すると
  • 手足をバタバタさせる
  • 口をとがらせる
などで、お母さんの本来の対応を求めるようになります。



不幸な生い立ち



もし、お母さんから突き放され続けたり、お母さんから引き離される状況が続くと、最初は「泣き叫ぶ」反応をして、やがて外界への関心が薄らいで「自分一人の世界に入ってゆく」様になると言われています。


このような不幸な環境では
  • 身体的な発達の障害
  • 情緒の発達障害
が起こってくる様にもなります。


しかし、不幸な生い立ちで育ってもその後のケアで回復させる事も可能であると考えられています。


赤ちゃんの時代から母親や周囲の人の関わり方が、その後の発達にとても重要な影響を与えるのです。
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