検査値を読み解く

検査値を読み解く

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検診の結果をチェックしましょう



健康診断後に送られてくる血液検査のうち脂質に関する項目は
  • 総コレステロール
  • 中性脂肪
  • HDLコレステロール
  • LDLコレステロール
の4つで最も動脈硬化と関係のあるものは
LDLコレステロール
となります。

LDLコレステロールは
  • LDLC
  • LDLCHO
などで記載されており140mg/dl以上が異常値とされており、この数値が120〜139までの人は高脂血症予備軍になります。


数値が引っかかる人は、それ以上悪くならないように食事や運動などの生活習慣を改善する必要があります



病院で診てもらうタイミング



LDLコレステロール値が140を超えていれば病院で診てもらい、その時の状態によって
  • 生活の改善で経過を見る
  • 薬を使って治療
などの対処をします。


また、糖尿病や高血圧、喫煙などが当てはまる時には動脈硬化の危険性も高くなるので、薬を使った治療の可能性が大きくなります。



善玉コレステロールについて



善玉コレステロールであるHDLコレステロールは数値が高い方が良く
40mg/dl以下が異常値
となり、現在HDLコレステロールを上げる薬は日本では使用できません。


喫煙するとHDLコレステロール値は低下するので、数値が低い人は禁煙に取り組む必要があります。



中性脂肪について



中性脂肪は
  • トリグリセリド
  • トリグリセライド
  • TG
のいずれかで記載されており、150mg/dlより高いと異常値になります。


中性脂肪は食後に測ると高く出ますので、正確な数値を知るには空腹時での採血が必要で、検査前日の夜から何も食べずに、翌朝空腹の状態での検査が推奨されています。



総コレステロールについて



総コレステロールは血液中にあるすべてのコレステロールを合わせたもので、検査結果には
  • トータルコレステロール
  • TCHO
と記載されており220mg/dlより高いと異常値になります。


総コレステロールには、善玉や悪玉、その他のコレステロールをすべて含んでいるのですが、そのうち善玉コレステロール=HDLコレステロールが多い人でも高コレステロールと診断される可能性があり、本来飲まなくても良い薬が出されている場合があります


善玉コレステロール=HDLコレステロール値が高い人は血管に良いコレステロールをたくさん持っている人で治療の必要はありませんので、もし薬を処方してもらっている場合にはかかりつけ医に相談してください。



脂質の新しい指標



最近の新しい脂質の指標として
nonHDL
という項目が出てきて、これは、総コレステロールからHDLコレステロールを引いた数値
となり、より悪玉コレステロールの数値を繁栄しており、今後主流になる検査値と考えられ
170mg/dl未満が正常
となりますので、覚えておきましょう。



検診の数値が高くても病気にならない人



コレステロール値が高くても病気にならない人もおり、学会で出している数値が高すぎるという批判が数年前かなり話題になりました。


この背景には検診で定められている基準値は病気を予防するために設定されているのに対して、数値が高い健康な人のデータは人間ドックを受診した病気の無い人の数値の平均値を元にしています。


予防的検査値と、現在病気でない人の検査値の食い違いがこのような話題の元となったわけですが、現在病気が無くても数値が高い人は、病気のリスクが高いことは言うまでもなく、検診の基準値は将来の動脈硬化を予防する指針となるものなのです。
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