医学の常識も変わる

医学の常識も変わる

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昔の常識、今の常識



狭心症にはニトログリセリンが使われています。このニトログリセリンはかつて急性心筋梗塞の時には血圧を急激に下げるので絶対使ってはならないとされていました。

しかし、現在では急性心筋梗塞でもニトロを使うのは常識になっています。

他にも、擦り傷や切り傷などの傷口は消毒して乾燥させることが良いとされていました。

しかし傷口の細胞は、強い消毒液によって死んでしまい、乾燥させても傷口の細胞は死んだままで、かえって治りが遅くなってしまいます。

現在では、傷口は水でよく洗い流し、湿らせた状態にしておくことが治りが良く、傷口にはラップなどを巻いて乾燥しないように治療するのが常識になっています。



魚の骨が喉に刺さったら!?



魚の骨が喉に刺さったときなどは、丸めたご飯をゴクンと飲み込むと、一緒に骨が取れるという風な事も良く聞きます。

しかし、これは骨が浅く刺さっている時に限って有効な方法で骨が深く刺さった時には、かえって差し込んで、手術をしなければならないようにもなってしまいます。

もし喉に魚の骨がささった場合には、水を“ゴクン”と飲みます。

骨の刺さりが浅いときには、抜けてしまいますし、もし深く刺さっている時には耳鼻咽喉科で取り除いてもらう必要があります。



抗生物質について



風邪を引いたときには抗生物質を出してくださいという人がいます。

気管支炎や肺炎を合併していたり、高齢者で二次感染の心配がある場合などには抗生物質は必要なものなのですが、ただの風邪はウイルス感染によるもので、風邪を引き起こすウイルスに効果のある抗生物質はありません。

必要のない抗生物質の使用や、抗生物質の使いすぎはウイルスが耐性を持ってしまい、肝心な時に抗生物質が効かないようになってしまいますので注意が必要です。

医学は日々進歩しています。治療で薬を使うときなどは医師と良く相談して、最新の医学情報を聞いたうえで治療に取り組みたいものです。
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