治療とリハビリについて

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脳梗塞治療のタイムリミット



病院で脳梗塞が確認された時には直ちに詰まった血管を通す治療を行わなければなりません。


脳の血管が詰まっている所には血液の塊があるので、薬でそれを溶かす
血栓溶解療法
という治療が行われますが、この治療ができるのは
脳梗塞の発症から4時間30分まで
というタイムリミットがあります。


もし血栓溶解療法が間に合わない場合には、カテーテルを使い血栓を直接取り除く
血管内治療
を行い血流を回復させますが、こちらもタイムリミットがあり
発症から8時間以内
という制限があります。


8時間以上の治療成果について、2018年にアメリカの脳卒中学会で示されたガイドラインによると
発症から最大16時間、もしくは24時間
の間に行った血管内治療の有効性が確認されており、今後8時間を過ぎていても血栓を取り除く治療を受けられる可能性が出てきました。


治療の幅が増えたからと言って、全ての患者には行う事ができず、検査をして治療の有効性が高いと判断できた人のみが受けられる治療となります。


あくまで基本は
出来るだけ早く治療を行う
事に尽きます。



脳出血の治療について



脳出血が起こると、脳内で漏れ出した血液が脳を圧迫しますので一刻も早く血圧を下げる治療を行います。


脳の血管にできたコブが破れて出血している場合には、そのコブの根本をクリップで挟む治療や、最近ではカテーテルを使って血管内部からアプローチして金属製のコイルでコブの根本に栓をする治療が盛んにおこなわれています。



後遺症とリハビリ



脳卒中では命は助かっても後遺症が残る事が多くあります。


なるべく後遺症を軽く済ませるためには、治療後2日目くらいから
急性期リハビリ
に取り組んでゆきます。


治療から1ヵ月、3ヵ月の期間は身体機能はどんどん回復してゆきますが、その後6ヵ月までは回復の程度は緩やかになる事が知られており、この期間に取り組むのが
回復期リハビリ
と呼ばれるもので、
  • 歩く事
  • 手が使える事
  • 言葉を話せる事
の機能回復がリハビリの中心的なものになります。


脳卒中のリハビリは患者さんにとって辛く苦しいものですが、リハビリの先には、仕事や家庭に戻る社会復帰という大きな目的があり、その実現には本人の強い意志や家族の応援が大きな助けになります。


またリハビリと共に
再発の予防
にも気を付ける事が大切で、病気の前と同じ生活習慣では再び脳卒中を発症することにつながりますので、専門科の指導を受け生活の改善に取り組むことが必用です。
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