減塩しすぎは体に悪い!は本当か?

減塩しすぎは体に悪い!は本当か?

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減塩しすぎは健康に悪い?



3年ほど前に発表された、世界17か国の35歳から70歳までの10万人を対象にした大規模な疫学研究に基づいた調査では
減塩しすぎると健康に良くない
という驚きの結果が報告されています。


食塩の摂取量と
  • 脳卒中
  • 心筋梗塞
  • 心不全
などの循環器疾患の発生率を調べてみると
  • 食塩の摂取量が多い人は循環器疾患の死亡率が多い
  • 食塩の摂取量が少ない人も循環器疾患の死亡率が多い
という不思議なものでした。


日本高血圧学会では
1日の塩分摂取量は6グラム以下
というガイドラインが示されており、厚生労働省のガイドラインも
  • 成人男性の1日の塩分摂取量は8グラム以下
  • 成人女性の1日の塩分摂取量は7グラム以下
というガイドラインがあります。


塩分の摂りすぎは健康に悪いというのは誰でも知っている事ですが、少なすぎも健康に悪いというのは、当時としてかなり注目を集めたようでした。



実のところは



この研究結果で、食塩摂取量が多いと発症するのは
  • 脳卒中
  • 心筋梗塞
の2つで、これらの病気は塩分摂取量が少なすぎると発症することはありませんでした。


しかし
心不全に限っては食塩摂取量が少ない人に多い
という結果が得られ、いままでの常識に疑問を呈する内容となっています。


心不全は心臓のポンプ機能が弱まり血液の巡りが悪くなる【うっ血】状態になる病気で、治療や日常生活の管理は減塩が有効であるとされてきました。


心不全の予防のための研究は今まで様々な取り組みがあり
  • 食塩摂取量が少ないと心不全は減る
  • 食塩摂取量と心不全発生の関連性はあまり強くない
などの研究論文があり、論文の全体を見渡すと
減塩は心不全予防に一定の効果がある
というのが本当のところだろうと思います。


新しい研究成果が出ると、どうしてもそれに目が行ってしまいがちになりますが
平均値が少しずれた程度
という認識で理解をしておいた方が良いと思います。
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