ベラルーシから学ぶこと

ベラルーシから学ぶこと

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ベラルーシの視察



ベラルーシはチェルノブイリ原発事故で放射能汚染被害を受け、その中でもゴメリ州は最もひどい汚染を受けた地域です。

チェルノブイリ原発事故から26年が過ぎ、ゴメリ州では地域住民の生活や医療体制、放射線の検査体制はどのように行なっているのかや、どういう点に気をつければ被曝量を抑える事ができるのか?を視察によって知ることができました。

チェルノブイリ事故から26年経った現在でも、食品の放射能汚染や人体の内部被曝検査などは継続的に行われており、被曝検査は特別な検査の扱いではなく、病院で普通に行われる検査という位置づけになっています。

他にも、学校の健康診断や企業の健康診断の項目にも被曝検査は含まれ、他の健康診断の結果と共に健康管理に役立てるという物になっています。

福島県でも内部被曝は行われていますが、今後どれくらいの期間行うべきものなのか、どのように検査を行なってゆくのか議論の途中なのですが、一つのお手本がベラルーシにあります。



風化する危機意識



時が過ぎると共に放射能汚染への関心も薄れ、汚染に対する反応は人によって様々で、日本でもベラルーシでも同じ事が見られます。

放射能汚染を気に留めないで生活している人は、検査を受けず、高い濃度で汚染された食品を食べたりしています。

このような人に対して医療が行なっているのは、地域で健康診断を行ったり往診に行った時などに、放射能汚染で気をつける事や食べてはいけない食物などを指導するという方法がとられていました。

このような健康診断も学童検診や企業検診と同じく、糖尿病や高血圧などと同じレベルで内部被曝の検査が行われ、継続的な放射線の影響や健康のチェックは非常に評価できるものです。

今後は検査結果を知るばかりでなく、一定以上の数値が出た時には治療を検討するという体制が必要になると思います。



もう大丈夫?



事故から時間が経つと人々の意識も変わってきます。

原発事故事故から2年経った福島でも、内部被曝はホールボディーカウンター、外部被曝はガラスバッチ(個人積算線量計測)で多くのデータが集まり、どれくらいのレベルの放射線を日常生活で受けるのかが分かってきました。

自分が被曝した放射線量を知ることによって、もう大丈夫という判断を下す人もいますが、定期的に検査を受け健康を管理してゆく事は今後も大切な事になって行きます。
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04 ベラルーシから学ぶこと関連エントリー

01 内部被曝の検査
原発事故で被曝した人の内部被曝の検査と実情について
02 被曝の現状と課題
今回の原発事故で放射性物質を内部被曝した場合、どれくらいの量を被曝したのか?現在体に残っているセシウムは?今でも放射性物質が多く検出される人の特徴は?継続した内部被曝の検査でこのような事がわかってきました。
03 学校検診の意義
南相馬市で行われている内部被曝の学童検診について
05 心と体を守るために。
放射能汚染ではガンなどの心配と共に、子供を産んで大丈夫なの?などの心配があると思います。そのような人に対して医療が取り組まなければならないのは・・・