新型インフルエンザの脅威をどう考えるか

新型インフルエンザの脅威をどう考えるか

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新型インフルエンザ感染のしくみ



インフルエンザウイルスは変異を繰り返す特徴があり、中でも十数年から数十年単位で大きくタイプの違う物に突然変異することが知られています。


新型インフルエンザはもともと水鳥が持っていたインフルエンザウイルスが豚に感染し、さらに人間に感染するという経路をたどってゆきます。


豚は鳥のインフルエンザにも人のインフルエンザにも感染するユニークな特徴があり、豚の体内で鳥インフルエンザウイルスが増殖する間に変異して、それが人に感染するインフルエンザウイルスになれば、新型インフルエンザになる!ということが長い間の定説とされています。



致死率の高いウイルス



ところが、1997年に香港でニワトリが感染すると高い致死率になる
H5N1インフルエンザウイルス
の人への感染があり、これは豚を経由しいないもので18人の患者のうち6人が死亡するという大きな問題になりました。


この感染は、鳥のフンに含まれたウイルスが飛散したことが原因ではないかと考えられています。


アジアでは生きた鳥を買い、それをさばいて調理する事がよくあり、内蔵や便の中にウイルスがいると、感染リスクも大きくなってしまいます。



新型インフルエンザの毒性



新型インフルエンザは今まで経験の無いウイルスですから、重症になるのか軽症で済むのかは実際に感染して症状が出ないとわかりません。


香港におけるH5N1インフルエンザウイルスの感染では18人中6人が死亡していますので、普通のインフルエンザとは比較にならないほどの高い致死率といえます。


しかし、H5N1インフルエンザウイルスは人から人に感染しやすい状態にはなっておらず、これが人に感染しやすいタイプに変異すれば、変異の段階でウイルスの毒性も変わる可能性があり、高い致死率になる可能性も低くなります。


また、人に感染するインフルエンザウイルスが高い致死率を持っている場合には、感染初期で死亡者と共にウイルスも絶えてしまうことになりますので、感染が広がるのは毒性の弱い新型インフルエンザになると考えられています



ワクチンは全員に行き渡る?



新型インフルエンザに対しては、重症度を予測してそれに対応できるようにワクチン製造や医療機関の備蓄などの対策が取られています。


ワクチン製造には元々の病原体が必要となり、新型インフルエンザウイルスが手に入らない事には始まりません。


さらに、卵を使ってワクチンを作り、出来上がったものが人に対して安全なものかどうかのテストも必要で
製造開始から半年から10ヶ月
も時間がかかってしまいます。


しかしこれでは流行に間に合いませんので
  • 製造期間の短縮
  • 量産化
などの研究がおこなわれており
希望する全ての国民に行き渡る
ように国として目標を定めています。



新型が流行した時の行動



もし新型インフルエンザが流行した時には
  • 手洗い
  • うがい
  • マスク
など一般的な感染予防をきちんと行う事が最も簡単で効果があります。


[加湿器と抗菌水]
 

[感染予防に]
 


新型インフルエンザが強力なタイプだった場合には、流行が収まるまで通常の生活や移動に大きな規制がかけられますのであらかじめ知っておく事と準備しておく事が大切です。
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