製品や環境を安全にする取り組み

製品や環境を安全にする取り組み

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子供の事故を防ぐには



子供の事故は大人が目配りをして、常に緊張感を持って注意をしなければなりません。


乳幼児健診では30年も前から日常生活において注意すべき事を言っても、1時間後に先ほど健診を受けた子供が誤飲でやってくるという事もありました。


保護者に事故について聞き取り調査を行ってみると、保護者は十分な注意を払っていました。


WHO(世界保健機関)では子供の事故に関しての注意喚起だけでは事故は防げないと言っています。


このような事から、事故を減らすには

・子供から少し目を話していても事故にならないような製品や環境

・あまり注意をしなくても事故にならないような製品や環境

の実現が必要で、子供の事故を引き起こす危険度の高い物は法的規制も必要だと思います。



安全になった製品



2006年にNPO法人「キッズデザイン協議会」が設立され、毎年子供に安全な製品や環境のコンテストが行なわれ、子供の安全に対する企業の取り組みの推進に役だっています。


例えば電気炊飯器では、蒸気の排出口は子供のやけど事故が起こりやすく、98度の蒸気でやけどをした場合には皮膚移植などとても大変な治療が必要になってきます。


その対策として、炊飯器の蒸気の排出口の温度を50度にまで下げる構造にしてもらったことがあります。


また最近では部屋の結露対策として、蒸気の出ない炊飯器もあり、そのようなタイプの物ならやけどの事故も心配なくなります。


最近のやけどには「電気ケトル」によるものが多くなっており、部屋のどこでもお湯が沸かせる便利さがアダとなり、赤ちゃんが熱湯をかぶり、皮膚移植が必要な程の重大事故が多発しています。


このような事から、倒してもお湯がこぼれない構造の電気ケトルも発売されるようになってきました。


小さいこどもが居る家庭や、孫が遊びに来る家庭ではより安全性が高い製品を日頃から選ぶように心がけたいものです。



怪我をしながら子供は育つ



「怪我は子供の勲章」という様に、危険を経験するからこそそれに対する術も身につきます。


公園で遊具による事故があれば、すぐに撤去される事もありますが、あまりに安全を追求するあまり危険を取り除きすぎれば、危険を回避する能力が身につかない様になってしまいます。


しかしながら、死亡したり重い後遺症が残るような事故、外来を受診するような事故は防がなければなりませんので、事故の背景はできるだけ詳しく調べる必要があります。


現在製品や環境を変える活動は

「キッズデザイン協議会」

があり人々の意識や行動を変える活動は

NPO法人「セーフキッズジャパン」

が行っています。


他にも事故や製品を科学的に分析する

「産業技術総合研究所」

「障害予防工学研究チーム」

などの組織で安全性が向上する環境に向けた取り組みが行なわれています。



事故が起こったら・・・



事故の予防には、できるだけ詳しい事故の情報が必要です。


親や大人が自分の不注意だとか、自分の責任だ!と自分を責めて終わるのではなく、その情報を分析して共有しなければ、事故を無くすことはできません。


痛ましい事故を二度と起こさないためにも、子供の事故が起こった時には専門家に報告するようにし、そうする事こそがより安全な製品や環境の実現につながってゆくのです。
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