新しい結核菌

新しい結核菌

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恐ろしい多剤耐性菌



抗生物質が効かない多剤耐性菌は、薬を飲んだり飲み忘れたりしていると、薬より菌が強くなり、やがて薬は効かないようになってしまいます。

薬と菌の関係はこのようになっていて、一度耐性を持った菌ができてしまうと、病気が治らないばかりか、それに伴い新たに様々な病気にもなってしまいます。

結核の場合には4種類の薬を飲むわけですが、薬をきちんと飲まないと、1種類、2種類・・・と菌に効果がなくなって薬が効かなくなってきます。

現在日本では、10人に1人程度の割合で結核の薬の効かない菌を持っていて、そのような結核菌を持っているのは、以前結核の治療をしていたり、治療の途中で薬をきちんと飲まず悪化してしまったような人たちが3分の1程度を占めます。



難しくなった結核治療



結核にはヒドラジドとリファンピシンが最もよく効くのですが、この2つの薬に耐性を持った結核菌が出てきて世界中で大きな問題になっています。

もし上記の結核菌に感染し発病した場合には治療が非常に難しく、入院して他の様々な方法を模索しなければなりません。

薬による治療が成功しても、その後に患部を切り取る外科的治療が必要になることもあります。

現在日本では、結核の多剤耐性菌による発病は年間160人ほどと推定されています。

この中には、きちんと治療したのに多剤耐性菌を持ってしまった場合や、多剤耐性菌を持った人から飛まつ感染して、最初に発病した結核が多剤耐性菌だったという不幸な人もいます。

多剤耐性菌結核が発病して、なんとか他の薬で症状を抑えこんでも、結核が完治した事にはならず健康が回復したとは言えません。



超多剤耐性結核



数種類ある結核の治療薬がほとんど効かない超多剤耐性結核になると、ほとんど治療法が無く手の施しようがありません。

つい最近も、外国から来た人が日本で結核を発症し、その菌が超多剤耐性結核であったという事がわかり、大変な治療が行われています。

超多剤耐性結核は普通の病院での治療は難しく、外科治療ができる結核専門の病院で治療する事が必要です。

もし結核になったら、多剤耐性菌や超多剤耐性結核菌を自らが作らないために、真剣に治療に取り組まなければなりません。
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