体内時計とはなにか?

体内時計とはなにか?

スポンサードリンク

体内時計はいっぱいあります



日常生活において「体内時計」というモノはたまに聞きます。


私たちは、毎朝起きて、ご飯を食べて、働いて、帰宅して寝る、という風に規則正しい生活のリズムを持っています。


生活のリズムはもともと体内に備わっていて、それを司るのが「体内時計」で、その存在は200年ほど前からわかっていました。



一日の体内時計の時間は?



体内時計の存在は随分前から知られていましたが、人間の体内時計の一日の長さがわかったのは、第二次大戦後1962年のことでした。


科学者であり洞窟探検家である「ミッシェルスフレ」というフランス人の23歳の若者が、アルプスの110メートル以上もある深い洞窟に入り、音も光も無い環境で何日も生活する実験を行いました。


時計など時間のわかる物は無く、明かりはヘッドランプ一つだけという生活で

朝だと思ったら起きて
夜だと思ったら寝る

という生活を何と62日間も送り、時間の記録は簡易電話で外に居る友人がつけるというもので、当時の記録も残っています。


実験の結果は非常に驚くべきもので、起きる、寝るの規則正しいリズムが確認できました。


さらに、一日の周期が24時間30分で、62日間にも渡る記録ですので非常に信頼することもでき、その後いろいろな人が外界と隔離した環境で長期間の実験を行い、個人差こそあれ

人の体内時計は24時間と25時間の間である

という事がわかってきました。



人間以外にも



体内時計があるのは人間ばかりでなく、哺乳類をはじめ魚や昆虫にもあり、植物やカビなどにもあります。


他にも体内時計を持っているバクテリアもあり、生物は進化の過程で体内時計を生体に組み込み、体内時計は生きていく上で非常に重要な物であると言えます。



体内時計はどこにある?



体内時計は私達の細胞すべてにあり、遺伝子として組み込まれていてそれは「時計遺伝子」とよばれるものです。


私たちの細胞の・糖の代謝・タンパク質の代謝や、コルチゾールという副腎皮質ホルモンなどは時計遺伝子がコントロールして働くようになっています。


さらに細胞分裂のタイミングも時計遺伝子の管理下にあるのです。


全身にある60兆もの細胞すべてに時計遺伝子があると言われていますが、それらの時計を統合するのは眼の奥にある1万個ほどの神経細胞で、脳から出る信号を受け、全身に発信する役目を持っています。



体内時計が乱れる状態とは



「体内時計が乱れる」という状態を聞く事もありますが、これは脳の時計に体の時計が従わない状態で、時計がずれているような状態にあると言えます。


体内時計の乱れが続くといろいろな病気になることが最近の研究で明らかになってきています。
スポンサードリンク

01 体内時計とはなにか?関連エントリー

02 何が体内時計を乱すのか!?
時差などで体調を崩すことや、不眠なども体内時計の不調が原因です。
03 体内時計の乱れと病気の関係
体内時計が乱れると病気になります。不眠症を始め高血圧、メタボ、糖尿病など単に体内時計の乱れと軽く考えていては大変な事になりますよ!
04 体内時計を整える薬の開発!
時差ボケや不眠症など体内時計の乱れを引き起こすのは脳の体内時計が変化した環境に適応できない事が原因です。今回、時差ボケなどの根本治療につながる新たな発見がありました。やがて時差ボケを解消する新薬の登場も期待されています。
05 体内時計を乱さないためには
体内時計の不調による時差ボケや不眠症の新薬はまだ先の話ですが、体内時計を乱さない様にするコツはあります。そのコツとは・・・