アッこれって便秘?

アッこれって便秘?

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便秘は病気?



「便秘は病気である」というのは医師をはじめ一般の人でも認識が薄いのが現状です。


子供の排便が悪いのは

・しつけが悪い
・便秘なんかそのうち治る

という考えの人が多く、医師に相談してもきちんと対応してもらえなかったり、姑に相談すると親が怒られたりすることもあります。

子供が便秘をしてつらい思いをしている時には、親はどうすればよいのか悩むところです。



便秘とはこんな状態です



便秘は便がお腹から出てこない状態や便を出しにくい状態を言い、その状態が続くと

・お腹が張る
・お腹が痛い
・食欲が落ちる

などの自覚症状が出てきて、日常生活に支障をきたすようになれば【便秘症】になり治療の対象になってきます。

毎日のお通じがあれば便秘は大丈夫だと思ってしまいますが、それが問題なこともあります。

便には、消化しきれなかった食べたものや腸内細菌、腸の細胞、塩分、水分などが含まれていますが、たくさん食べたのに便の量が少ないと、お腹の中に溜まってゆくことになります。



子供が少し大きくなると



子供が小さいうちはトイレトレーニングの時に便の状態を確認できますが、小学生くらいになると、便のチェックもあまりできません。

しっかりした量の便が出ているかどうかは、子供本人にしかわかりませんが、病院でウンチの色や形、量などを聞いても的確に答えられず、おしりを拭いた紙に血が付いているかどうか?を聞いても「見ていないからわからない」という答えが帰ってくることが結構あります。



かくれ便秘とは



毎日ウンチは出ていても、量が十分出ていない場合は「かくれ便秘」を疑います。

かくれ便秘の具体的な症状は

・お腹が痛い
・嘔吐する
・食欲が無い
・パンツがいつもウンチで汚れている(重症)
・おもらし、下痢(重症)

などがあります。

お腹が痛いと救急外来にやってくる子供の中には便秘が多く含まれています。

ウンチが出ていないのでお腹が痛いという場合は便秘というのは納得いきますが、子供のウンチはちゃんと出ているのに便秘という診断に納得いかない親御さんもいます。

しかしよく話を聞くとウンチの量はチェックしていなかったり、ごく少量だったりします。

そんな時には、なんとか親御さんを説得して浣腸すると、コロコロの便やものすごく大きな便が出ることがあり、その後はスッキリしてお腹が痛いのは治り、痛みの原因が便秘だったのだと納得してもらえることになります。



便秘なのに下痢をする?



便秘なのに【下痢】や【おもらし】をするのは不思議に思いますがそれには理由があります。

大腸はお腹をぐるりと一周するような形をしていて、便は大腸内で水分を吸収されてゆきます。

便が長い間腸内にとどまっていると、便の水分が吸収されすぎて固くなって出にくくなり、あとから来た便も同様に硬くなりどんどんお腹の中に溜まってゆきます。


大腸で便を塞いでいるのは「便塞栓(べんそくせん)」といいます。


便秘が続くと、便塞栓のわきを便の水の成分だけが染み出すようになりパンツが濡れたり、力んだ時には、固い便は出ずに、柔らかい便や水分だけが便塞栓のわきを通り抜け【下痢】状態になります。

ウンチは出ているのにお腹の具合が悪い【かくれ便秘】は、より重症な便秘になっている可能性があります。

かくれ便秘を予防するためにも普段から子供とウンチの話をよくする事が大切です。
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