甲状腺の役割と病気

甲状腺の役割と病気

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甲状腺ってどこにあるの?



甲状腺は、心臓や胃の様に馴染みのある臓器ではありませんので体のどこにあるのか意識する事はありません。


甲状腺はのど仏の下あたりの、喉の気管を取り囲むようにしている臓器で

縦5センチ、横4センチ

ほどの大きさがあり「蝶ネクタイ」の様な形をしています。


甲状腺が健康な人では、甲状腺がある場所をさわってもよくわかりません。



甲状腺にはこんな働きがあります。



甲状腺からは
  • 体温調節
  • 心臓や血管の機能維持
  • 腸の動きをよくする
  • 筋肉
  • 月経周期
  • 精神状態
など様々な臓器に必要不可欠な甲状腺ホルモンが分泌されています。


もし甲状腺ホルモンが過剰に分泌したり、不足したりすると体調不良になってしまうのです。


私たちの体内では甲状腺ホルモンばかりでなく、他にも重要なホルモンがあり、ホルモンの分泌を良い状態に保つために

脳が監視役

として働いています。



巧みな体のしくみ



脳は血液で運ばれてきた甲状腺ホルモンの濃度を感知して

甲状腺刺激ホルモン(TSH)

を出し甲状腺に指令を与えるという働きがあり、それを受け取った甲状腺はホルモンを分泌する量を調節するという細やかな制御が行われています。


心臓や肺が無意識に動くがごとく、甲状腺ホルモンの分泌も脳との間で

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が常に行われ体の機能が正常に保たれているのです。



代表的な甲状腺の病気



甲状腺の病気はたくさんありますが、大きく分けると
  • 甲状腺機能異常
  • 甲状腺腫瘍
の2つになります。


甲状腺機能異常では様々な原因で甲状腺ホルモンの分泌が一定に保たれるシステムが壊れ、ホルモンの分泌が過剰になったり不足したりして、体に悪影響を与えます。



甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気



中でも甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気に

甲状腺機能亢進症

がありその病気として


1)甲状腺を持続的に刺激する物質が体内にできてしまう
バセドー病


2)甲状腺が壊れて今まで蓄えていた甲状腺ホルモンが大量に漏れてしまう
無痛性甲状腺炎

急性(1周間)から慢性(1ヶ月)の間に甲状腺ホルモンが大量に漏れてしまう
亜急性甲状腺炎


3)甲状腺に甲状腺ホルモンをどんどん作り出す腫瘍が出来る病気


があります。



甲状腺ホルモンが不足する病気



甲状腺ホルモンが不足する病気として橋本病があり、これは甲状腺ホルモンを分泌する細胞の数が減ってしまう病気なのですが原因ははっきりわかっていません。


次回からは甲状腺疾患の代表的な病気の

バセドー病
橋本病

について詳しく解説してゆきます。
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