救急現場での心得

救急現場での心得

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命の境い目



目の前で怪我や急病で苦しんでいる人が居た時に、周囲の人達が

“どのように対応するか”

によって助けられる人の命や予後は大きく変わってきます。


最初の処置が行われた場合には怪我で死亡する人のうちの実に40%は助かっていたかもしれないという報告があります。


救命率は1分ごとに10%ずつ低下してゆき、心肺蘇生に関しては最初の10分が

“プラチナ10ミニッツ”

と呼ばれる程、命を救う大切な時間になっています。


現在救急車が現場に到着するまで平均7分以上かかっていますので、その間「プラチナ10ミニッツ」に何を行うか!が人命救助のすべてなのです。



必要なこころえ



救急現場に居合わせた時には

頭(冷静な判断)

こころ(助けるという強い意志)

はら(落ち着いて対応する)

腕(助ける技術)

の4つが大切です。


例えば頭部や顔面を怪我していると、血まみれいなっているので恐怖を感じますが、余程の出血で無い限り死亡することはありませんので、落ち着いて対処すれば良い!と自分に言い聞かせる事が大切です。


防災や人命救助の高まりで、地域で消防署や医師会、日本赤十字社などが行う心肺蘇生法の講習会を受講する人も増えています。


しかしせっかく受講した講習内容も1年、2年と月日が経つに連れ自身が持てなくなってきますので、日頃から救命救急を忘れない工夫があれば良いと思います。



救助に慣れ親しむ環境



アメリカでは小学生が段ボール箱にバレーボールを入れて、それを人間に見立てて箱の中のバレーボールを押して心臓マッサージの練習をしているそうです。

ちょうどバレーボールの反発力が人間の胸を押した感じに似ていて、このように身近にあるもので、日頃から救命救急法に慣れ親しんでおく環境はとても参考になります。



命を助けると責任を問われる?



目の前で瀕死の状態にある人に何かして間違いがあれば責任を問われる!?

という思いから【何もしない】という選択をする人もいると思います。


しかし現在に至るまで、救助や心肺蘇生法などの現場で人命救助を行ってきた人は何万人といますが、一度も法的な争いに巻き込まれたという事はありません。


人命救助における『緊急避難』において、悪意や重大な過失が無い限り
「救助者は責任を問われる事は無い」
というのは、厚生労働省、警察、消防、医師会などが編纂した指針にも明確に謳われています。


例えば、心臓マッサージをしていると肋骨が折れる場合もありますが、それくらいしっかり胸を圧迫しなければ心臓マッサージは効果がありません。


たとえ肋骨が骨折しても、命を助けるための心臓マッサージは躊躇なくしっかりと行っていただきたいと思います。



躊躇なく行動に移す!




日本人の性格として「完璧に心臓マッサージを行わなくてはいけない」と思っている人が多く、目の前で倒れている人がいても、どうしよう?と見ているだけになってしまう場合もあります。


しかし、見よう見まねでも心臓マッサージを行えば助かる確率を上げることができますので勇気を持って行動に移していただきたいと思います。


超高齢化社会を迎え自宅内でも救命措置を行わなければならない場面も増えてきています。


自分の身近にいる大切な人の命が消えかかっている時に何もできないというのは悲しいことです。


身近な人を助けるための知識や技術がひいては他の人を助ける事につながり、やがて社会全体がそのようになってゆく!というようにしたいものです。
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03 心肺蘇生の方法について
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04 止血の方法について
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05 家庭内での応急手当
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