うま味の健康効果

うま味の健康効果

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痩せすぎや高齢者にも効果がある



味覚を整え『うま味』を感じられるようになると
  • 食べ過ぎ
  • 塩分の摂りすぎ
を抑えた食事でも満足できる様になってきます。


食が細い人や高齢者では味覚が鈍感になり『うま味』が感じにくいようになってくるのですが、味覚を整える事によって味覚を元に戻し健康を取り戻す手助けにもなります。


痩せた人がうま味を感じられるようになると
  • 食事がおいしくなる
  • うま味を感じることによって消化吸収が良くなる
などの変化で体重が戻ってくるという研究結果が出ています。



ドライマウスの治療にも



東北大学の笹野 高嗣(ささの たかし)先生の研究では、唾液が十分に出ない
ドライマウス
という症状のある高齢者に対して
1日3回、30秒間昆布茶でうがい
を実践してもらったところ
8割の人でドライマウスが改善した
という報告があります。


うがいに使う昆布茶は塩分が高いので3倍に薄めたものを使いましたが、現在では塩分が少なくより効果的な「昆布だし」が使われています。


味覚には
  • 甘い
  • 塩辛い
  • 苦い
  • 酸っぱい
  • うまみ
という5つの要素があり「甘い、塩辛い、苦い」味では劇的に唾液が増えず「酸っぱい」味では一気に唾液は出てきますが10分程度と長続きしません。


しかし「うま味」を感じると一気に唾液が増えて、その後も22分程度効果が持続することがわかっており、これには「うま味」を舌の味蕾細胞(みらいさいぼう)が感じ取ることで唾液が出るというメカニズムがあります。


うま味は後味が残るので、長い時間唾液が分泌され続け「うま味」の味を持つ
ダウナー系の食べ物
を食べることにより、味覚の復活とドライマウスの改善につながると考えられます。



味覚が戻ると健康も戻る



高齢になり味に対する感受性が鈍感になってくると【甘い、辛い】などの味はわかりますが
美味しく感じられない
様になってきて、その結果食が細くなり痩せてきたり、味がはっきりわかる「うなぎ」などが好みにもなってきます。


うま味の受容体は舌ばかりでなく消化管にもあり
うま味が胃に入ると消化吸収が促進される
という事もあり、流動食にうま味を加えて胃もたれを改善する取り組みも行われています。


また抗がん剤の副作用で味覚が鈍くなることに対しても「うまみ」を強化した食事を提供する医療機関もあります。



短期間で味覚を回復させには



舌の細胞は8日から2週間程度で入れ替わり、味覚も同程度の期間で変わる可能性がありますので、食事の習慣を少しずつ変えてゆくことで、うまみが効いた薄味の食事に慣れることも十分可能なのです。
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