なぜネット依存に陥るのか?

なぜネット依存に陥るのか?

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なぜネット依存症になる?



今や社会インフラの重要な要素を占めているインターネットですが、便利さ故の負の側面があることはたびたび指摘されます。

ネット依存症外来で診る患者さんの半数近くが中高生で、ネットを使うきっかけは友人に誘われてゲームをして、オンラインゲームをしているうちに友人を通り越して知らない人達とのつながりが出来てゲームが止められなくなる、というパターンがあります。

また、女性には意中の芸能人のブログや掲示板を一日中チェックしていて、自分は見るだけで書き込みなどはしないというタイプの人も多くいます。

この種のネット依存症が重症になると家事をしなくなったり会社や学校に行かなくなったりします。

これらの人は往々にして直接の人間関係が苦手で、ネットを傍観することで社会で起こっている事や、芸能人の日常を知る事で満足を得ていると言えます。



ネット依存症になるのはこんな人



ネット依存症になるのは、人によって様々ですがオンラインゲームの場合はネット依存症になるのがとても早く、1〜2ヶ月で依存状態になり学校に行けなくなり昼夜逆転で一日中ゲーム漬けという状況になってしまうという非常に恐ろしい力を持っています。

ネット依存症外来の80%程の人はロールプレイングのオンラインゲームにのめり込んでおり、グループで役割を持ってゲームを行っています。

グループはネット上でありながら、つながりを持つことでワクワク感を感じ、現実世界では実現できないようなヒーローにもなり得てしまう、などゲーム世界での自己が確立され、その立場を維持してゆきたいという心理が生まれてきます。

この心理こそがゲームにハマる大きな要因になっていると考えられます。

さらに別のジャンルにはシューティングゲームがあり、バーチャル戦争で闘うもので男の子が多くはまっています。



高齢者もネットにハマる



高齢者がネットにハマるのは【出会い系サイト】があり、知らない間に多くのお金をつぎ込んでしまっていた!という事例があります。

冷静に考えればおかしいのは分かる事ですが、のめり込んでしまうと正常な判断が出来なくなり、それを治すためにネット依存症外来を受診する高齢者の患者さんもいます。



良い環境、悪い環境とは



ネット依存症になりやすいタイプの人は「時間を持て余している」人が多く、暇つぶしの為にインターネットを使う事がネット依存症になるきっかけになります。

また、新しいスマートフォンやタブレットを買った事で急激にネットにのめり込んでしまう場合もあり、誰でもきっかけさえあればネット依存症になるのです。

外国ではうつ病の人にネット依存が多いという研究結果が報告されていますが、ネット依存の結果うつ病が発症したという事も言えるのです。
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最近は誰でもスマホを持っていて、それゆえスマホでの依存性には気づきにくいようになっています。子供にスマホを与えて依存性にならないためには、アメリカの「お母さんと交わした18の約束」という事例が参考になります。
04 治療はどのように行われるのか?
子供がスマホやインターネットにハマった時どのように対応すれば良いのか、ネット依存外来を受診するには?どのような治療をするの?
05 ネット時代のこころの健康
ネット依存の先進国韓国では、国を揚げて子供達をネット依存から救出するプログラムが展開されています。対して日本ではまだまだこれからというのが現状で、ますます進歩してゆくIT社会において待ったなしの対応が迫られています。