ネット時代のこころの健康

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ネット依存先進国の取組み



ネット依存が日本より先に問題になった韓国では、2000年頃から国策としてIT大国を目指した結果、その弊害としてネット依存の子供が増えたという経緯があります。

2004年から2005年にかけては、ネット依存の為に自殺やエコノミークラス症候群で死亡する子供が増え、国が主体となってそれらに対応する様々な取組みを行っています。

例えば、子どもたちを対象に一斉にスクリーニングテストをして、問題のある子供にはカウンセリングを受けさせたり、強制的に病院で治療を受けさせます。

依存の進んだ子供達には、冬休みや夏休みに行う課外授業の様な形の『レスキュースクール』において、1クラス30人程度で11泊12日の間、ネットから切り離した環境に置き、専門家や大学生達がより健康的な生活の指導をするというプログラムがあります。

また2011年11月からの『シャットダウン制度』では16歳未満の子供を対象に夜間の決められた時間帯にネットに接続出来ないという取組みも行われています。



日本の取組み



日本ではネット依存そのものは昔からあったのですが社会問題として認識しそれに対応する事はまだまだこれからという状況です。

ネット依存に対する対策も未整備で今後我が国としても包括的に対策を考えてゆく必要があります。


例えば韓国の『シャットダウン制度』のようなアクセス制限も必要でしょうし、オンラインゲームやSNSなど子どもたちがハマりやすい魅力的なサービスを提供している側の配慮も必要になってきます。

地域や学校では、問題のあった子供達がカウンセリングを簡単に受けられるようなシステムや韓国のレスキュースクールの様な取組みも必要です。

また、ネット依存の治療を受けられる病院の充実を始め、学校教育においてスマホ、携帯、インターネットとの付き合い方の教育と親へのIT教育など。

学校でスマホや携帯を使う時のルール、地域や家庭で使う時のルール基準作りなどの支援体制も必要です。



ネット依存を防ぐには



ネット依存を防ぐには客観的にネットの使い方を見る必要があり、まず自分のネット使用を検証してみる事が必要です。

ネットにのめり込んだ結果、睡眠不足や成績が落ちる、家事がおろそかになるなど日常生活に支障をきたすような事はないか?

他にも、人間関係や家族関係がおかしくなっていないか?ゲームにお金を使いすぎ、小遣いを圧迫していないか?

など、このような症状が自覚できれば、使う時間を決めたり、決まった金額しか使わないなど、それを改善する取組みが必要です。

インターネットは計り知れない可能性がありますが、それゆえ負の側面も持ち合わせています。

他人の干渉がおよびにくいネットの世界では、ダークサイドに引き込まれやすく強い自覚を持つことが必要ですし、依存症にならない為の国の制度も望まれる所です。
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05 ネット時代のこころの健康関連エントリー

01 ネット依存の深刻さ
ネット依存症の統計を見ると思っているよりもその人口が多く、早めに対策をしないと社会全体のバランスが崩れてしまう要因にもなります。特に人生が完成されていない子供や中高生には注意が必要で・・・
02 なぜネット依存に陥るのか?
ふとしたきっかけでオンラインゲームをやってみたらハマってしまった!嵐の掲示板やブログがいつも気になる!ネット依存症への入り口はいたるところにあり、いつその穴にハマってしまってもおかしくは無いのです!
03 携帯端末、便利さのウラガワで・・・
最近は誰でもスマホを持っていて、それゆえスマホでの依存性には気づきにくいようになっています。子供にスマホを与えて依存性にならないためには、アメリカの「お母さんと交わした18の約束」という事例が参考になります。
04 治療はどのように行われるのか?
子供がスマホやインターネットにハマった時どのように対応すれば良いのか、ネット依存外来を受診するには?どのような治療をするの?