ピロリ菌の除菌について

ピロリ菌の除菌について

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除菌はこんな風にします



ピロリ菌の存在が明らかになると、どんな薬が効果的なのか様々な方面で研究が行われてきました。

保険適用の薬の組み合わせとして、胃酸を抑える『プロトンポンプ阻害薬』と2種類の抗生物質を7日間服用する治療法があります。

『プロトンポンプ阻害薬』で胃酸を抑え抗生物質が効きやすい環境を整え2種類の抗生物質でピロリ菌をやっつけます。

現在この治療法の成功率は70〜75%で、残念ながら4人に1人は除菌できません。

この治療法の保険適用が始まったのは2000年なのですが、現在までに除菌に使う抗生物質に耐性を持った【耐性ピロリ菌】が登場し、当初では治療成績が90%程だったのが年々低下しています。



除菌に失敗したら・・・



もし最初の除菌で失敗した時には『二次除菌』を行い、使う薬も保険適用で決まっています。

二次除菌では、一時除菌で使った『クラリスロマイシン』という薬を『ニトロニダゾール』に置き換え、プロトンポンプ阻害薬と2種類の抗生物質を7日間服用します。

二次除菌で90%の人が除菌できるという治療成績が報告されています。

100人の人がピロリ菌除菌をすると、70人は1回で治療が成功し、残り30人の人も二次除菌で27人の人が除菌できます。

残った3人の人に対しては『三次除菌』が行われます。

この三次除菌に関しては、全国の医療機関で除菌率が高く副作用の少ない抗生物質の組み合わせが検討されています。



薬の副作用



一度に3種類もの薬を7日間服用しますので副作用が心配されます。

治療薬はペニシリン系の薬ですので、【下痢】【軟便】などの副作用が服用後3〜4日目に多く見られます。

ペニシリンで腸内の細菌バランスが崩れることで下痢や軟便が起こるのですが、中には腸炎を起こし血便が出ることもあり、もしそのような事になればすぐに服用を止め医師に相談する事が必要です。

他にも、唾液の中に薬が出て口の中が苦く感じる人もいますが、問題はありませんのでしっかり服用していただきたいと思います。



除菌判定



ピロリ菌除菌の治療後には、ピロリ菌が残っているかどうかを判断する必要があります。

除菌の判定には2つの方法があり

尿素呼気試験法
まず袋の中に息を吐き出します。さらに無味無臭の尿素を飲んで20分後にもう一度袋の中に息を吐き出します。

検査の前後で吐息に含まれる特種な二酸化炭素の増加があればピロリ菌の存在を確認できます。

便虫抗原測定法
便の中には無数の細菌があり、以前はピロリ菌を見つけ出す事はできませんでしたが、現在ではピロリ菌だけを探し出す事が可能になっています。

これらの制度の高い検査法を行います。


ピロリ菌除菌を行った後には、必ず除菌判定までしっかりと行なっていただきたいと思います。

ピロリ菌がいなくなると様々な胃腸の病気にかかるリスクから開放され、さらに一度ピロリ菌を除菌すれば再び感染することはほとんどありません。
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