筋力の維持と宇宙医学

筋力の維持と宇宙医学

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筋肉はすぐに衰えます



私たちの背筋やふくらはぎの筋肉は立っている間は重力に逆らっていつも使っている状態にあり
抗重力筋
と呼ばれ、重力の影響をほとんど受けない宇宙では抗重力筋は衰えてゆきます。


宇宙空間での筋肉の減少について「ふくらはぎの筋肉」を調べた結果
1日あたり1%の萎縮
が認められました。


宇宙空間における体への影響を地上で調べる「寝たきり実験」では
1日あたり0.5%の萎縮
が確認されています。


65歳以上の高齢者では
1年間で2%の萎縮
とされており、宇宙空間の1日での筋肉萎縮は
  • 寝たきりの人の2日分
  • 高齢者の半年分
に相当し、急激な速さで衰えてゆくのです。



宇宙筋トレ



宇宙では
  • 週6日
  • 毎日2時間のトレーニング
を行い、心肺機能や筋肉を維持しています。


筋トレでは10回やって1回休む運動プログラムを1セットとして、これを1〜3セット行ってゆきます。


運動に慣れてくれば運動負荷を重くしたり軽くしたりして
  • 6回やって1回休む
  • 12回やって1回休む
などを行うと様々な筋肉が刺激され効果的なトレーニングになります。


有酸素運動のポイントは
30分以上継続する
ことで効果が現れますが、無理な場合には
10分の運動を3回行う
という方法でも効果があります。



短時間で有効なトレーニング法!



私たちの生活では日常生活で意識的に筋肉を使う工夫をします。


風呂掃除やゴミ出しなどで積極的に体を動かすことや、出張先のホテルでも腹筋や腕立て、スクワットなど10回程度行うだけでも有効です。


歩く目標として
1日1万歩
が推奨されていますが、なかなか歩数が伸びない時には「インターバル速歩」という歩き方で
  • 3分早足で歩き
  • 2分ゆっくり歩く
を3セット程度繰り返すと短時間で効果が期待できます。


ジョギンやランニングでも
ダッシュとスロー
を繰り返すトレーニングを行うと体力が向上すると言われています。




続けるポイント



宇宙飛行士は専門のトレーナーが付いて、どれくらいの運動負荷をどれくらいの時間行ったというデータが取られ、今後の運動メニューがきめられてゆきます。


私たちの生活では
  • プラス10分歩く
  • 歩く以外の運動(掃除、遊び)
  • バランスの良い食事
  • 体重の記録
の項目をチェックシートを作り成果を記録してゆきます。


[活動記録計]



うまく行くポイントは
  • 無理なく続けられるメニュー
  • 記録を付ける
  • 体重を記録する
など「見える化」をすることで行動に対する効果を確認することができ、家族や友人と一緒に行えば良い刺激になります。
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