歩くとはどのような運動か?

歩くとはどのような運動か?

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歩かない現代人



生活が便利になり私達の移動には都会では電車やバスなど、地方では個人で車を所有していて移動の手段はもっぱらそれらに依存した生活を送っています。

少し昔なら30分くらい歩いて駅などに行ったり、8キロくらい歩くのは普通のことで、もっと昔では歩くことこそが移動の手段でした。


松尾芭蕉が奥の細道で歩いたのは約2400キロで1日平均にすると16キロほどの距離を歩いたと言われています。

歩くという動作は心臓が意識しないでも動くがごとく無意識に足を交互に出して行う運動なのですが、現代人はそれを億劫がり極力歩かないような生活を送っているように見えます。



歩く時に使う筋肉



筋肉は伸び縮みして力を出して、関節は体の動きや傾きをコントロールし、さらに足裏の感覚で立ち位置を捉えています。

単に『歩く』と言っても多くの筋肉や関節などの臓器が巧みな連携と、それを司令する脳の命令、そしてそれを伝える神経系が統率されて初めてなし得ることなのです。

目の前に段差があれば躓かないように足を上げて、着地する時には膝を程よい角度に曲げるなど無意識的に臨機応変に対応しています。

足をあげる筋肉、腰を足をつなげる筋肉、足を後ろに蹴りだす筋肉、そして可動部には関節が筋肉を働かせるために無理なく動くなど、歩くには足腰の多くの筋肉や関節が働いている事がわかります。



高齢者向きの運動



腕相撲の様に関節を動かさずに最大の筋力を出すような動きを「静止性筋収縮」と言うのに対して、穏やかな動きで膝や関節の曲げ伸ばしを行うのは「等張性筋収縮」と言います。

激しい運動やスポーツなどでは「静止性筋収縮」で力を出す必要があり、血管などには強い圧迫がかかりますので高齢者にはあまり向きません。

一方『歩く』という運動は、筋肉には弱い圧迫しかかからず長時間行なっても負担が少ないのが特徴で、血管や血圧に優しい運動なのです。



歩くとこんなにイイ事があります



歩くことでストレス解消につながり、さらに良く眠れるようにもなり精神面での休養につながります。

他にも筋肉を強くしたり骨密度を上げたりするのにも有効で、その結果転びにくくなり心肺機能の向上、肥満防止、血圧低下など良いことがいっぱい体に起こってきます。

さらに、足裏が刺激されることにより脳の血管拡張神経が活性化して知識を蓄える海馬という部分や大脳皮質への血流が活発になったりと意外な所へも良い影響を与えているのです。

こんなにイイ事がいっぱいの『歩く』事は、いつでもどこでも始める事ができ、しかも体に負担の少ない運動ですので、生活に密着した運動として非常におすすめなのです。
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