歩く能力の低下について

歩く能力の低下について

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歩かないと体力も低下する!?



最近の子供は歩かなくなったので体力が低下していると言われていて、小学5年生を対象に行った調査では、30年前では一日17000歩も歩いていたのが10年前になると16000歩と1000歩も減っています。

歩数の減少に伴い子供の体力や運動能力が低下し続けていることが確認されています。

高齢者も同様で、後期高齢者でも週に3〜4日も歩く人では体力年齢は実年齢よりも7〜8歳若いというデータがあり、運動しない前期高齢者よりも
『体力年齢は若い!』
という事が知られているのです。



スポーツをやっている人と比べて見ると・・・



高齢者でも週末に野球をやったりゴルフをやったりとスポーツをしている人はいますが、その人たちと普段歩く事が習慣化された人の体力を比較すると、実は歩いている人の方が体力が優れている事がわかっています。

歩くことで体力を増強することができ、歩く習慣が無くなると10〜15%も歩く能力が低下してしまいます。



歩く能力の低下とは



ゆっくり歩いた時の歩幅が64センチで1分間に115歩程度の人が、急ぎ足になると歩幅は74センチに伸び1分間に132歩となります。

このように普通の状態では、早く歩くと歩幅と歩数が伸びてゆきます。

しかし歩く能力が低下すると急いで歩いても歩数が少し増えるだけで歩幅は殆ど変わらず
“ちょこちょこと歩く”
ような姿になってしまいます。

歩く能力が低下すると、足首を反り返して大股で歩けないようになるために、足を引きずるような【すりあし歩き】になってしまいます。

関節や筋肉のうち、足首を反らしたり、地面を蹴る筋肉は脊髄から遠くにあるので衰えやすく、歩くことを怠っているとこれらの大切な機能はどんどん低下して行きます。

すると股関節を動かして足を棒の様にして動かさなければならず、その結果【すり足歩き】になり十分な歩幅を得ることが出来ません。

また股関節を大きく動かす事で、歩く能力の長けている人に比べ、股関節周辺の筋肉には1.5倍から3.5倍もの負担がかかり、本来使わなければならない「ふくらはぎ」の筋肉は半分程度しか使われないという非常に効率の悪い歩行となっているのです。



生活に与える悪影響



歩かない事で起こる体力の低下は日常生活にも影響を及ぼします。

今から10年前に「日本ウォーキング学会」で発表された内容によると、歩く習慣の無い高齢者は、毎週20キロ以上歩く高齢者に比べて

  • 走る
  • 溝を飛び越える
  • 重い荷物を持つ
  • 仰向け寝から立ち上がる
  • 休まずに歩く

という基本的な体力の低下が見られ、さらに!【シャツのボタンをはめる】能力の低下など日常の細々とした動作の低下までもが見られました。

高齢者になれば、体力や動作が低下するのは当たり前なのですが、よく歩くことでそれらの能力の衰えをカバーすることも可能なのです。
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04 歩く能力を増すには?
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