富士山の魅力と怖さ

富士山の魅力と怖さ

スポンサードリンク

富士山は今!?



平成24年の富士登山総数は30万人を超え、登山者のほとんどは7月、8月の山開きシーズンに登山しています。

関東地方登山事務所では、富士山の登山者を自動的に数えるシステムを導入し、一日に山を登っている人が一万人を超える日は3日ありました。

富士山は有名な山であることから、そのネームバリューを活かし様々なイベントにも利用されています。



富士は日本一の山



富士山は日本一標高の高い山だということは誰でも知っています。

富士山の標高は3776メートルで、日本で2番めに高い北岳の3193メートルを大きく上回り、それゆえに高所障害(高山病)もおこりやすくなる山です。

普段登山をやらない人でも「一生に一度は富士登山」という思いから富士登山に挑む人もいて、日本一の標高にもかかわらず、夏の登山ルートは特別な登山技術や道具なしでも上ることができることが魅力の一つです。

また、多くの人が訪れる事から交通機関も発達し、富士宮口五合目や富士吉田口五合目までは車やバスで行くことが出来、頂上までの距離と時間を大きく短縮することができます。



富士登山の落とし穴



3000メートル以上の高所に行くには、高所特有の注意が必要になります。

高度に敏感な人になると標高2500メートルで影響がで始めると言われていて、それよりも1200メートルも高所に富士山頂はあります。

富士山の気圧は平地の三分の二となり空気も同じく薄くなりますので、高所障害の知識を持って登山することが必要になります。



富士山頂の特異性!?



標高の高い所で運動するには、数日から数週間かけて空気の薄い所で体を慣らす
「高所順応」
をしておけば高山病を防ぐ事ができます。

しかし、富士山に上るほとんどの人は標高2400メートル付近の富士山5合目まで車で行き、そこからさらに空気の薄い富士山頂を目指すという「高所順応」なしの登山を行わざるを得ません。

このような状況では、楽しいはずの登山が高所障害が辛くてそれどころでは無い!登山になってしまうことになります。



富士山での救護体制



富士山5合目までは交通機関が発達しているので、もし高所障害で動けなくなった時などは、救急車を頼むように救助を依頼できる!と思っていたら大間違いです。

登山シーズンは夏の2ヶ月間だけですので、救護所の設備も非常に限られています。

もし登山中に心肺停止などの重篤な状況になった時など、富士山麓の山梨県メディカルコントロール協議会では、以下の様に富士山での救護の基準が示されてまいす。

富士山での厳しい環境下での心肺停止の場合には、直後に回復しない例においては救命措置をしても息を吹き返す可能性は殆ど無く、救助者側の危険が大きいので組成活動は15分程度しか行えない。

とされています。

また意外と知られていない事に
「富士山でのヘリコプターでの救助は原則行わない」
という事です。

これには、標高が高くパワーのある大きなヘリコプターでしか飛べない事や、独立峰で風の向きが予測しづらい事が上げられます。

物資の輸送や、非常時の人の移送も、登山口から人力やブルドーザーで行われるのが通常です。


富士登山は多面的な要素がありますので、十分な準備と綿密な計画で挑んでいただきたいと思います。
スポンサードリンク

01 富士山の魅力と怖さ関連エントリー

02 高所障害を防ぐ
富士山に登る時にこの呼吸法を知っていると高所障害から開放されます。
03 富士登山の歩き方
富士山に限らず登山でうまく歩くにはコツがあります。経験の浅い人ほどその事を知らずに痛い目に遭いますのでしっかりと山歩きのコツを覚えておきましょう。
04 ツアー登山の注意点
ツアー登山で富士登山に参加する時の準備や注意点を知り、安全で楽しい登山を!
05 富士山を目指すための準備
富士登山を成功させるには、高山病対策をはじめ装備や日頃からのトレーニングなどが必要です。富士登山を成功させるノウハウとは!?