富士登山の歩き方

富士登山の歩き方

スポンサードリンク

高所障害を防ぐ歩き方とは?



高所で行う富士登山は心臓に対する心遣いを忘れてはなりません。

富士山の急な登山道を登るには足腰の筋肉を十分に働かさなければならず、そこに来て平地より薄い空気で脈拍や血流量を増やす必要があります。

つまり運動での負荷と高所での負荷のダブルの負荷が心臓にかかることになり、登山で筋肉を動かすためには血流量を早くすることが必要になります。

しかし血流量が早すぎると、肺で血液中に酸素を十分に取り込む事が出来ず非常に効率の悪い運動になってしまいますので、脈拍が早くなり過ぎない様にペースを作る事も大切なのです。

もし脈拍が早いまま登り続けると高山病のリスクが増し危険ですし、心臓にも十分な酸素が行かず【狭心症】などが出やすくなります。

このような高所での体のメカニズムを知り、富士登山では脈や息が上がらない様に一定のペースで登るのが良く、オーバーペースでハァハァと言いながら所々で休むという登山は最悪です。

登山はゆっくりと歩き、休まずに頂上まで行けるようなペースが理想です。



もし高山病になったら



富士登山途中で、吐き気や倦怠感など高山病の症状が出てきたら一番の解決法は下りる事です。

高山病が出たら対処法は限られており、その場にいる限り治らないというのが基本的な考えだと思って下さい。

山頂で頭が痛いと言っている人でも八合目まで降りるとウソのように元気になるのは珍しくありません。

しかし急いで下り息が上がるほどになってしまうと、かえって高山病が悪化しますのでゆっくりと下りるようにしょう。



水分やエネルギーの補給



登山中の水分やエネルギー補給のコツは『こまめな補給』を心がけます。

高所では空気が乾燥していて、呼吸をするたびに乾燥した空気が水分を奪って行きますのでこまめな水分補給を心がけます。

またポケットなどに甘いものを入れておいて、こまめに食べればすぐにエネルギーに変わりますので登山中のエネルギー補給に向いている方法です。

また、疲れた時や食欲の無い時にでも食べられるような物も忘れずに持って行きましょう。



下り坂の注意点



富士山の下りではヒザや足首が痛くなっている人は珍しく無く、特に「砂走り」と呼ばれる場所を下る時には普通に歩く以上のスピードが出ます。

下りでスピードが上がれば、それだけ足腰や関節に大きな負担がかかり、筋肉や関節、軟骨などの組織は少しずつ破壊され、やがて断裂という大きな怪我に至ることにもなってしまいます。

上りで筋肉を使い果たしてしまうと、下りで筋肉の余裕がなくなり、その結果衝撃を受け止められなくなり、時間が経つに連れ関節に痛みを感じるようになります。

砂走りでは、砂が滑りスピードも出て楽しいのですが、スピードの上げすぎには十分に注意して下さい。



下り歩きのコツ



下りでは衝撃をなるべく小さくする必要があり、そのためには「歩幅を小さく」「ゆっくり歩く」することが有効です。

また足の関節への負担を減らす杖やストックは、衝撃を腕と肩で受け止めますので、その分足腰への衝撃は緩和されます。

最近では上半身への衝撃を吸収するスプリング入のストックもあります。





金剛杖とストック





富士登山では昔から「金剛杖」と呼ばれる六角形の長い杖が使われ、山小屋ごとに焼印を押してもらい、良いお土産になっています。

金剛杖も足への負担を減らすのに有効なのでストックを持っていない人は現地で調達すると良いでしょう。

しかし金剛杖はストックの用に握る場所が決まっていないので力が入りにくい事と、1本なのでストックに比べると、体重を支えるのには半分の役割しか果たせません。

もともとヒザや足に不安のある人は登山用のストックを使うことが有効ですし、足首やヒザが痛くなってから使うのではなく、最初から使う事が必要です。
スポンサードリンク

03 富士登山の歩き方関連エントリー

01 富士山の魅力と怖さ
一生に1回は富士登山を!と思っている人は多く、昨年は30万人もの人が富士登山に訪れています。登山シーズンには特別な技術が無くとも登れるのですが、高所障害の事を知らないと命を落とすこともあります
02 高所障害を防ぐ
富士山に登る時にこの呼吸法を知っていると高所障害から開放されます。
04 ツアー登山の注意点
ツアー登山で富士登山に参加する時の準備や注意点を知り、安全で楽しい登山を!
05 富士山を目指すための準備
富士登山を成功させるには、高山病対策をはじめ装備や日頃からのトレーニングなどが必要です。富士登山を成功させるノウハウとは!?