がん幹細胞とは何か!?

がん幹細胞とは何か!?

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新発見!ガン細胞が出来るしくみとは!?



がん幹細胞は読んで字の如く

【ガンの幹の細胞】

という性質を持っており、がん幹細胞の発見によって今までのガンに対する考え方が大きく変わりました。


以前はガン細胞が増殖するのは・・・
  • 健康な細胞の遺伝子が何らかの原因で傷ついてガン化する
  • ガン化した細胞は際限なく増殖し正常な細胞を侵してゆく
と考えられており、1種類の同じ性質を持ったガン細胞が無限に増殖していくと思われていました。


しかし【ガン幹細胞】の発見で

少なくとも2種類以上のガン細胞がある

と最近になってわかってきて、ガン細胞は
  • ガン幹細胞
  • ガン細胞
と大きく2つに分けることができます。



ガン幹細胞の役割



ガン幹細胞は植物に例えると『タネ』の様なもので
  1. タネから根が生え

  2. 茎が伸び

  3. 葉をつけて

  4. 花を咲かせる
という風にすべての要素を作る大元の存在で、ガンにもタネに相当する細胞があるという事がわかってきたのです。

タネが【ガン幹細胞】だとすると、茎や葉が【ガン細胞】に相当します。



今までのガン治療では・・・



ガンの治療といえば
  • 抗がん剤治療
  • 放射線治療
がありますが、これらの治療は

「葉や花」には非常に良く効くけれど
「タネ」にはあまり効果が無い

ということがわかってきて

※ガンが小さくなった!

としても、大元の【タネ】が残っていることが大きな問題になってくるのです。



ガンの転移とがん幹細胞



植物のタネが他の場所で根付く様に【ガン幹細胞】が体の別の場所で細胞を増やしてゆくと

ガンの転移

という結果になります。


普通のガン細胞では、たとえ体の他の場所に行っても

その場所に馴染んで細胞を増やしてゆく能力は極めて低い

と考えられており、ガン幹細胞こそがガンの転移の大きな原因になっているのです。



ガン幹細胞はどのようにしてできた!?



ガン幹細胞は最初に血液のガンで発見されました。


しかし他のガンでは、その存在ははっきりわからなかったのですが、最近になって

脳腫瘍や乳がんなどでも【ガン幹細胞】

の存在が発見され、ほぼすべてのガンに【ガン幹細胞】がある事がわかってきました。


発生メカニズム1
ガン幹細胞が出来る仕組みの一つ目は、正常な細胞にある幹細胞の遺伝子が変異することで【ガン幹細胞】になってしまうというタイプの物があり
  • 血液のガン
  • 小児のガン
で多く成立するメカニズムだと考えられています。

発生メカニズム2
2つ目の原因として、正常な細胞が増殖している過程で【慢性的な炎症】があると、炎症した組織がどんどん増えてゆくことになり、その中に【ガン幹細胞】の性質を持った細胞が生まれてきます。

このタイプは
  • 高齢者のガン
で多いと考えられています。



飛躍的に発展したガン研究



【ガン幹細胞】の発見以降の5〜6年で、がん研究は飛躍的に発展してきました。

治療に臨む際には
  • ガンがどのように発生して、どのように転移してゆくのか
  • 治療では【大元のガン幹細胞】を叩かないといけない
という事が大切になってきます。


また【ガン幹細胞】の存在がわかったことにより動物実験で再現させ

発生から増殖のメカニズム

を知る事ができたことも研究の大きな進歩につながっています。
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