がん幹細胞なぜ手強いのか

がん幹細胞なぜ手強いのか

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ガン幹細胞が手強い理由



ガン幹細胞は普通のガン細胞に比べて

抗がん剤や放射線治療では歯がたちません。


理由その1

ガン幹細胞は分裂するスピードが遅い

細胞は分裂する時に遺伝子の複製が行われ
細胞分裂している時こそが[細胞が一番弱]い状態
ですので、その時を狙って抗がん剤放射線で細胞を壊すというのが抗がん剤治療や放射線治療なのです。


しかしガン幹細胞は細胞分裂のスピードが遅いので、今までのガン治療では効果がありません。


さらに【ガン幹細胞=ガンの種】はいつまでも生き続け、いつ枝葉を伸ばすかわからず非常に厄介な細胞なのです。


私たちの正常な幹細胞も【ガン幹細胞】と同じように細胞分裂は遅く、非常にタマにしか分裂をしません。


細胞は分裂を繰り返すと
  • 変異
  • 寿命が短くなる
ことから『幹細胞』は普通の細胞と違う性質を持ち、普通の細胞となったものが分裂と増殖を繰り返してゆくというメカニズムを持っています。


昆虫の親が大量に子供を産むように
  • 親の幹細胞が大量の細胞を生み出し
  • それが増殖してゆく
そのような過程で体内のガン細胞が増殖してゆくのです。


ゆっくりと細胞分裂をするガン幹細胞が見られるガンには
  • 血液のガン
  • 小児のガン
があります。


理由その2

ガン幹細胞が出来る原因

ガン幹細胞が出来る原因には
  • 様々なストレス
  • 細胞の炎症
があり、ガン幹細胞はそのような厳しい環境を生き残ってきた細胞だけに
ストレスや炎症に対して強い抵抗性
があります。


ストレスは細胞を傷つける【毒】として働きますが、ガン幹細胞はそのような【毒】を解毒する能力を身につけています。


ストレスに耐えるガン幹細胞は高齢者に多く見られます。



ガン幹細胞と転移



普通のガン細胞は転移しても根付くことや増殖することはほとんどできませんが
ガン幹細胞は環境の変化にも適応でき
新しい所でガン細胞を作れる能力を持っています。


しかしながらガン幹細胞にも好みがあり
  • 増殖し易い組織(臓器)
  • そうでない組織(臓器)
があり周囲の環境が増殖に関係することもわかっています。


ガン幹細胞が転移した場合に、環境が合っていればガン細胞が増殖を始めますが、あまり合っていない臓器に転移した場合には
その場所で休眠状態
に入り、周囲の状況が変化して自分に合った環境が出来上がると活動を開始するという
まさに『種』の様な性質
を持っています。


臓器の環境は
  • 年齢やホルモンの状態
  • 免疫の状態
などで変化するので、高齢になるとガンが増えてくる理由もわかりますし、臓器にガン幹細胞があるととても厄介なことになります。


非常に手強い【ガン幹細胞】

どのように攻撃して治療成果に結びつけてゆくのか!

現在様々な治療法が模索されています。
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