正常値の考え方

正常値の考え方

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正常値より高めです!



健康診断を受けると、血圧やコレステロールが正常値よりも高め!という結果が出てしまうと、それだけで気分が滅入ってしまいます。

特にコレステロールが高いと、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞など命にかかわるような病気に発展してしまうので、とても心配になってきます。



コレステロールの正常値は?



コレステロールは220以下が良いとされていました。

ところが、日本の動脈硬化学会が数千人の医師と4万人の患者について、コレステロール値と病気の発症や死亡率の因果関係を調べたところ『240』という結果が出ました。

果たしてコレステロールは220か?240なのか?という話になりますが、結局のところ220を上限とするという事で落ち着きました。

この背景には、健康な人のコレステロール値と病気の人は同じ基準で評価できないという事があります。

健康な人なら240を超えていても問題ない人もいますが、病気の人ではそうはいきません。

つまり、その人の健康状態によって、病気を引き起こすコレステロールの数値は変わってくるのです。



疫学調査によると



昨年、日本脂質栄養学会が伊勢原市で2万8千人の男女を対象に8年間調査しました。

悪玉コレステロールの値は140以下が良いとされていましたが、この調査の結果、180までなら大丈夫という事がわかり、ガイドラインを変更しました。



本当の正常値は?



このように、今まで正常値と言われていた数値が、調査をしてみると違ってくると混乱してきます。

正常値は、医師によっても各種学会によっても見識が違っていて、現在でも研究の途中にあります。

つまり、人によって正常値は異なっていて、その人の正常値は医師でも学会でも決めるものではありません。

血圧にしても、上が140以上あると注意が必要と言われていますが、人によっては160でも大丈夫で、それ以下に下げると病状が悪化する人もいます。

信頼できるかかりつけ医を持っている人なら、自分の正常な数値を医師が把握していてくれますので、たとえ正常値から外れていても適切な治療や生活指導を受ける事ができます。

逆に、自分が正常値でも健康で無い場合には、信頼のおける医師にかかり、自分に合った治療を受けるまで体調が良くならないかもしれません。

正常値はあくまで正常値として、必ず自分に当てはめなければならない、というものではないのです。
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