治療法その2、専用マウスピースの装着

治療法その2、専用マウスピースの装着

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専用マウスピースでの治療



睡眠時無呼吸症候群の対処療法として

・シーパップ

・専用マウスピース

があり、いびき防止のマウスピースはたくさん市販されています。





専門医のおすすめするマウスピースとしては

・歯科で上下の歯を型どったオーダー品

です。


このマウスピースは患者さん個人の上下の歯の形にフィットしており、装着すると下あごがを少し突き出した形で固定するというものです。


素材や形状は様々ですが、睡眠中は下あごが前に突き出た状態に保持されますので、それに合わせて舌も前に引っ張られ、舌の根っこが気道を塞ぐことを防止します。


歯ぎしり用のマウスピースもありますが、睡眠時無呼吸症候群のマウスピースとは全く異なるものですので注意が必要です。


睡眠時無呼吸症候群の治療用マウスピースは歯科で作ってもらう訳ですが、歯科では睡眠時無呼吸症候群の診断はできませんので、病院やクリニックで診断後、紹介状を持って専門の歯科に行くという手順になります。



マウスピースが有効な人



睡眠時無呼吸症候群の治療でマウスピースを使う場合には

・無呼吸低呼吸指数が5以上

・睡眠時無呼吸症候群である

と診断されれば保険適用となります。


マウスピースはシーパップの様にレンタルでは無いので、月1回の外来受診の必要もありません。


マウスピースの装着は下あごを突き出した形で固定して寝ますので違和感があり、治療に際してはその辺がネックになり治療が不十分になることもあります。


重症の睡眠時無呼吸症候群の患者さんでも、ヤセ型の人では十分な効果が得られますので、シーパップよりもマウスピースが先に治療法として考慮されます。


マウスピースは高齢者で入れ歯の人には装着が困難ですので注意が必要です。



マウスピースの効果



マウスピースによる対処療法はシーパップに比べて歴史が浅くデータの蓄積では及びませんが

・眠気の改善効果がある

・血圧の安定化ではシーパップに劣らない

という事が報告されていますので今後のデータの蓄積が期待されるところです。



一生マウスピースは使い続けなければいけない?



睡眠時無呼吸症候群の対処療法として・シーパップ・マウスピースは有効な手段なのですが、根本的な治療法では無いため一生使い続けなければならないのか?という疑問も生まれます。


太り過ぎの人に対する睡眠時無呼吸症候群の根治には

・シーパップ、マウスピースなどを使い

・症状を抑えながら体重を落す

という治療を行えば根治を見込めるのですが、成功するのは全体の5%程と少ないのが現状です。


シーパップは10年以上使い続けている患者さんも多くいますし、マウスピースも5〜10年程度の使用では害がある事はありません。


シーパップやマウスピースの装着に問題がなければ、一生使い続けても問題はありません。


しかしながら、これらの器具の両方ともで違和感があり使用に耐えないという患者さんは残念ながら使う事ができません。


睡眠時無呼吸症候群を根治する治療法は、様々な方面で研究されていますので今後の成果に期待したいところです。
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