アルコール依存症について

アルコール依存症について

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あなたはアルコール依存症?



お酒が好きな人とアルコール依存症との違いについては
WHOが作った診断ガイドライン
が判断する材料になります。





診断ガイドラインは全6項目あり
  • いつでも飲みたいという非常に強い欲求
  • コントロール(我慢)できず一日中チビチビ飲み続ける
  • 以前に比べたくさん飲んでも酔えない(耐性が出てきた)
  • 手が震える、寝汗などの離脱症状(禁断症状)
  • 一日の中で飲んでいる時間が多い飲酒中心の生活
  • 健康や精神に問題が出ている事を自覚しているのに止めない
これらのうち3項目以上が過去1年の間に同時に起こるか、繰り返し起こっているようなら
アルコール依存症
です。



アルコール依存症は増加中!?



一昨年の厚生労働省の研究班が行った調査によるアルコール依存症の推計では
全国で109万人
という数字がわかり、2003年の調査では80万人程でしたから現在は悪い傾向にあります。


ここで心配なのはアルコール依存症で治療を受けている人は4万人程で、ほとんどの人が治療が必要なのに何もしていないという事です。


アルコール依存症は治療を受けないでも治るという事はごく希で、ほとんどの人は治療が必要なのです。



こんな治療が行われます



アルコール依存症の治療には
  • 入院治療
  • 外来治療
の2本柱で行われます。


入院治療
飲むのを止められないひとは『入院治療』が必要で、重篤な合併症がある場合にも入院が必要になってきます。


また、家族に対する暴力などがある場合には入院しないと家族崩壊の危険さえあります。


入院治療では、最初の2〜3週間で
  • 肝臓や膵臓の治療
  • 離脱症状の治療
が行われ、離脱症状の治療では
安定剤
が非常に良く効きます。


これらの治療がうまくいくと
断酒に向けての治療
がさらに10週間程度の入院期間中に行われます。


断酒プログラムでは
  • 依存症とはどのようなものなのか
  • 依存症からの立ち直り方
  • 認知行動療法(グループ療法)
があります。


認知行動療法では5〜6人のグループで医師がリーダーとなって
  • お酒を飲むメリットとデメリットの自覚
  • 飲酒に走ってしまうきっかけや原因
などを一緒に考えて行き、最終的には
飲酒を止めない限り回復できない
という風に話が進んでゆきます。





外来での治療
アルコール依存症での入院が終わっても、定期的な外来治療は必要で
禁酒が出来ているか
の確認は欠かせません。


アルコール依存症の治療には専門医療機関で治療を受ける事が良く、都道府県か政令指定都市には
精神保険福祉センター
があり、そこで問い合わせるか近くの保健所に問い合わせる様にします。



禁酒治療の薬



禁酒を助ける薬として
抗酒薬
というものがあり、我が国では禁酒の唯一の薬です。


抗酒薬を飲むと、お酒を全く飲めない『下戸』の人の体質になってしまい
飲酒すると大変な事になる
様になります。


また2013年には30年ぶりに、抗酒薬とは全くメカニズムの違う
アカンプロセート
という新薬が使えるようになりました。


アカンプロセートは脳内の興奮系の神経にブレーキをかけて
飲みたい欲求を抑制する
働きがあるとされています。


アカンプロセートを使うと退院後の断酒率を11%程上げる事が出来ると報告されています。
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