喫煙について

喫煙について

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禁煙者は増えています



厚生労働省が毎年行っている
国民健康栄養調査
によると成人男性の喫煙率は
  • 平成15年で47%
  • 平成25年で32%
に低下しています。女性では
  • 平成15年で11%
  • 平成25年で8%
になっています。


昔に比べると喫煙に対する意識が変わってきて喫煙できる場所が限られて、価格も上昇していますので、吸わない人が多くなってきていると考えられます。


喫煙は、男性では減少率が高いのですが、それに比べると女性は低く、特に若年層の女性では増加傾向にさえあり、懸念材料になっています。





依存症はこんな時になります



依存症は
気持ちのよい状態になる
という経験が欲求の前提にあります。


特に強くそう感じる薬物などは強い依存性があり、薬物ほどの強い刺激がなくても、何度も繰り返していると同じように強い依存性に陥ります。


喫煙ははじめのうちは「気持ちいい」という感覚はありませんが、毎日繰り返してゆくうちに、知らない間に強い依存症になってゆきます。



喫煙の害を再確認



WHOの統計では喫煙が原因となる健康被害で毎年600万人が死亡していて、何も対策を取らないと2030年には800万人に増加すると予測されています。


また、600万人のうち60万人の人は
受動喫煙
によるものです。


タバコから出る煙には60種類以上の発ガン物質が含まれており、肺がんを始め15種類以上のガンの発がんリスクを上げる事もわかっています。


アメリカの研究では、喫煙者は吸わない人に対して
  • 肺がんリスクが男性で23倍
  • 肺がんリスクが女性で13倍
高くなる事が報告されています。


また喫煙をすると
  • 高血圧
  • 虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)
  • 脳梗塞
  • 糖尿病
などのリスクが増大することもわかっています。




禁煙すると寿命を取り戻せる!?



イギリスの研究では禁煙開始年齢に対する寿命の伸びは
  • 35歳で10年
  • 50歳で6年
とされています。



禁煙治療のやりかた



禁煙を達成するために外来では
禁煙治療プログラム
という標準治療があり、
初回、2週、4週、8週、12週
と全部で5回の治療が行われます。


治療では呼気に含まれる一酸化炭素濃度を調べ、濃度が低くなりやがて0になると達成感が生まれます。


またカウンセリングや薬物治療が行われ
  • ニコチンパッチ、ニコチンガム
  • バレニクリン
などが使われ、これらの効果として
  • ニコチンパッチ、ニコチンガムでは1.5倍
  • バレニクリン2.3倍
の成功率が報告されています。


ニコチンパッチ、ガム治療
ニコチンパッチでの治療は
  • 濃度の濃い物を4週間
  • 中低度の物をそれぞれ2週間
の合計8週間にわたり行っていき、12週間で0になるように行っていきます。

ニコチンガムは今までの喫煙量によって多い人はたくさん使う様になります。


バレニクリンによる治療
バレニクリン投与は12週が原則で、一日1〜2回服用します。

バレニクリンは脳内のニコチン受容体にブレーキがかかるように働きかけ、たとえ喫煙しても【まずい】と感じる様になります。

バレニクリンの副作用として
  • 吐き気
  • 便秘
  • 頭痛
  • などがあり、
  • うつ症状
  • 不安症状
が出る場合もありますので、精神的な治療を行っている人は医師と相談する事が必要です。

また
  • めまい
  • 意識障害
などが出る場合もありますので、車の運転や機械の操作をする時にも注意が必要です。




保険適用で治療は受けられます



禁煙治療には健康保険が使え
  • 総合内科
  • 循環器科
でも治療を受けることができます。


治療を受けるには
禁煙したい
という意志を持っている事が大前提で、止める気がない人は治療対象にはなりません。
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