痔は人間特有の病気

痔は人間特有の病気

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あの人も痔だった!



痔は一般に思われている以上に多い病気で日本人の成人では3人に1人が痔を患っています。


また中国では成人男性の9割は痔で、女性の場合は10割が痔であるという諺があるほどポピュラーな病気です。


痔の歴史をさかのぼってみると、ルイ14世は痔ろうで48歳の時に外科手術を受け、それまで低く見られていた外科医の身分を高めたというエピソードがあります。


日本では加藤清正は痔がひどく脱肛の後始末でトイレは1時間以上も入っていたという記録が残っており、また松尾芭蕉は奥の細道の途中に弟子に当てた手紙で「切れ痔がとても痛くつらい」としたためています。


他にも、夏目漱石は痔ろうで手術を受け非常に難儀したと友人へ手紙を当て、「明暗」という小説では、主人公が痔の治療を受けるところから始まっています。





痔になるのは人間だけ



動物は四足歩行が多いので肛門は体の上の方にあるのに対して、人間の肛門はかなり下の方にあります。


肛門が下の方にあると
  • うっ血しやすい
  • 負担がかかりやすい
という事になってしまいます。


また人間は動物のように、便意をもよおしたらすぐに排便できず我慢する場面も多々あり、その都度肛門に負担がかかっています。


これらの事が肛門に無理をかけ、痔は人間だけに見られる病気なのです。






肛門のしくみ



胎児のはじめの頃は肛門が無く妊娠後10週目から肛門ができはじめます。


大腸の先の直腸と肛門は歯状線(しじょうせん)を境にしていて、その発生から神経系までが異なっており、歯状線より下に出来た病気は痛みを感じてしまいます。


肛門を締める筋肉には
  • 内肛門括約筋
  • 外肛門括約筋
があり、内肛門括約筋は自律神経に支配され無意識に働く筋肉で、一定の力で肛門を閉じるという働きがあります。


外肛門括約筋は自分の意志で力を入れる事ができるもので、トイレを我慢できるのはこの筋肉が働いているおかげです。



痔の三大疾患



痔には三大疾患と呼ばれるものがあり、多い順に
  1. 痔核(イボ痔)
  2. 痔ろう
  3. 裂肛(切れ痔)
となり、男女問わずイボ痔が半数ほどを占めています。


イボ痔は
  • 歯状線よりも上にできる物を【内痔核(ないじかく)】
  • 歯状線よりも下にできる物を【外痔核(がいじかく)】
と呼びます。

痔ろうは感染症で、直腸と肛門の境目のくぼみからバイキンが入ることによって起こります。

裂肛(切れ痔)歯状線よりも下の肛門が切れた傷で非常に痛みを感じます。
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