ジカ熱を考える

ジカ熱を考える

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正しい感染症への備え



世の中の感染症を全て知ることは不可能で、感染症を根絶やしにすることも同じなのですが、予防するための対策を取っていると被害は大きく減らすことができますので、一般的な感染予防はとても大切なのです。


ジカ熱について



リオオリンピックで話題になったジカ熱ですが、現地では以前からある感染症で命にかかわるような重大な病気ではなかったためそれほど重要視されていませんでした。


ジカ熱に感染しても、ほとんどの人は症状がでないか風邪程度で済み、2〜3割の人が
  • 足腰の痛み
  • 目の充血
  • 体に発疹が出る
がみられ、これはデング熱の症状とほぼ同じなのですが、デング熱よりも軽いのが特徴です。


ジカ熱が問題視されるのは妊婦が感染すると子どもが小頭症になるリスクが高まることにあります。


他にも妊婦が注意しなければならない感染症に風疹があり、胎児には
先天性風疹症候群
が心配されるところです。



日本で心配されるのは



もし日本でジカ熱と風疹の妊婦感染の比較をすると
  • 風疹が妊娠前期に胎児に影響を及ぼすのは50%-100%
  • ジカ熱の胎児への影響は1%
と言われており、風疹の危険率が高い事がわかります。


確率とは別に、感染者数で考えると多くの人がジカ熱に感染すると、それに連れ感染リスクも大きくなっていることから患者数も増えるといえます。


日本では現在でも風疹にかかる人がおり、大規模な流行があると先天性風疹症候群の赤ちゃんも生まれてきます。



忘れ去られた感染症



ニュースで感染症が話題になるとその事ばかりに目が行きがちになりますが、他にも感染症は身の回りにあり、油断してはなりません。


もし自分が特定の感染症に免疫を持っていない場合、その感染症のワクチンがあればあらかじめワクチン接種をして予防しておくと安心です。


感染すると脳炎や中耳炎など重篤な症状や激しい合併症や後遺症を残す【麻疹(はしか)】は近年の日本では減少しています。


しかし、はしかの免疫を持たない年代の人が感染してしまうと、同じような人に感染が広がってしまう危険がありますので、はしかなどは忘れてはならない感染症の筆頭になってきます。



また感染力があり治療も長引く【結核】も万人の単位で患者さんが出ており、油断せず注意をもっておく必要があります。
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