公衆衛生と感染症

公衆衛生と感染症

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日本人の清潔意識



日本は
  • トイレ後の手洗い
  • 食品に対する意識
など公衆衛生の意識が諸外国に比べ非常に高いと言えます。


震災などが起こると普通では見られない細菌やウイルスが出てくる事があり、インフルエンザやノロウイルスの流行も心配されるところで、外国では避難所で麻疹が流行して多くの子供がなくなったり、怪我から破傷風に感染して死亡するという例もあります。


先の熊本地震では小規模なノロウイルスは見られましたが著しい被害は見られませんでした。


また東日本大震災の場合は非常に広範囲にわたる災害でしたが、特別な感染症が見られず普段からの衛生意識の高さが感染症の予防に大いに役立ったと考えられます。



ワクチンは役に立つ!?



インドネシアの津波では、怪我が原因で破傷風に感染して子どもから大人まで死亡する人が出ていました。


東日本大震災の時でも破傷風になった人はいましたが、破傷風ワクチン世代ではない高齢者が感染しており、子供や30〜40歳代までの人では感染例がありませんでした。


ワクチンの接種によって、津波や震災などの思わぬ大災害の時に感染症を予防できることが証明されたと言えます。



日本の耐性菌事情



抗生物質が効かない耐性菌は世界中で問題になっています。


しかし日本では他の先進国に比べて耐性菌の出現率が低く、耐性菌の拡大防止や封じ込めの対策は国際的に貢献できるレベルにあります。


病院では、医療スタッフが頻繁にアルコール消毒や手洗いをする事で耐性菌が発生しても感染を抑えています。



清潔すぎると抵抗力が落ちる!?



日本は清潔すぎて抵抗力が落ちているといわれることがあります。


確かに、一見不衛生な環境にいると感染症にかかりにくいという事実もありますが、それは健康な人に言える事であって、病気や抵抗力が弱い人にとっては危険な状況にあると言えます。


私たちは生き物で、体内にも生きるために必要な細菌がたくさんおり、ウイルスや細菌と上手に共生しなければ健康を害することさえあります。


あまりに清潔さを求めるとそのような弊害も出てきますので、ほどほどのバランスを取ることが大切なのです。
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04 公衆衛生と感染症関連エントリー

01 ジカ熱を考える
日本におけるジカ熱の感染リスクや発症リスク、さらにもっと注意したい病気について
02 ワクチンの効果をどう測るか
非常に患者数の少ない病気に対して行われるワクチン接種の意味とは
03 戦争と感染症
戦争や紛争における感染症の治療について
05 限られた社会資源をどう活かすのか
限られた医療資源をどう守っていくのか