戦争と感染症

戦争と感染症

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感染症根絶への意外な取り組み



戦争で負傷し外科手術を受けた時や、その地域で感染する病原体に対して免疫を持っていない時などには感染リスクが大きくなります。


ポリオなどは日本では感染することはありませんが、世界を見ると4〜5ヵ国は戦争や紛争、貧困が原因でいまだにワクチンがいきわたっていません。


紛争地帯では
ポリオデー
という停戦日を設けてワクチン接種が行われる事もありますが、武装が手薄になった時に相手を攻撃したり、子どもの数を把握するのと同時にスパイ活動が行われたりして、ウサマビンラディンを追い詰める時にもポリオデーが諜報活動に使われたという話もあります。


戦争や紛争地域では、何が本当なのかがわからなくなりWHOの職員が殺害された事すらあります。


このように、病気の根絶の背景にはギリギリの状態で命がけの努力が行われており、その甲斐あってポリオの根絶はあと数年という所まで来ています。



戦地に向かう兵士の感染



世界中の紛争地帯に派兵された兵士が、感染症のある地域で負傷した場合には現地で治療が行われ、必要であれば本国で治療する場合もあります。


負傷した兵士が耐性菌と呼ばれる薬の効きにくい病原菌に感染し、本国に戻って手術が行われましたが、手術が元で感染が拡大したという事例も実際にあります。



平時でも危険



もし、あまり見られない耐性菌や珍しい耐性菌に感染した人が不十分な検疫で国内に入り病気を発症して、入院や手術治療が行われると、病院が感染源となって社会に広がってゆく可能性もあります。


そのような事を防ぐにはきちんとした検査と質の高い医療が求められます。


海外で質の高い医療を受ける
医療ツーリズム
で国内に来る外国人に対しても、しっかりとした予防策が必要になります。
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03 戦争と感染症関連エントリー

01 ジカ熱を考える
日本におけるジカ熱の感染リスクや発症リスク、さらにもっと注意したい病気について
02 ワクチンの効果をどう測るか
非常に患者数の少ない病気に対して行われるワクチン接種の意味とは
04 公衆衛生と感染症
日本人の衛生意識が思わぬところで発揮された例と、過度な衛生意識が危険な場合について
05 限られた社会資源をどう活かすのか
限られた医療資源をどう守っていくのか