動物から来る!感染症

動物から来る!感染症

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動物から病気がうつる



人と同じように動物も感染症にかかり、動物の病気がたまに人にも感染することがあります。


10年以上前、動物園で起こった感染症では鳥と触れ合えるコーナーで病気の鳥に気づかないまま接触を繰り返し、鳥の病原菌で肺炎になってしまうという事例が続けざまにおこったことがありました。


他にも、牧場の見学をしているうちに糞尿の細菌が手について、キレイに手を洗わないで弁当を食べお腹が痛くなったとか、飼い猫にひっかかれてリンパ腺が腫れたり熱が出たりなど動物が原因の病気は身近に存在します。


動物園や牧場では動物から感染する病気がわかってから、手洗い場所が設置されていたり、ご飯を食べる場所が指定され、そのような場所では以前よりだいぶ感染症は減ってきました。



プレーリードッグ事件



以前「プレーリードッグ」がブームになりましたが、プレーリードッグは

【ペスト菌】【野兎病】

など熱が出る病気を媒介しやすい動物で、アメリカではプレーリードッグをペットとして飼う事は禁止されていました。


そのような中、アメリカで輸出用に飼育されていたプレーリードッグに病気が広がり、病気の警告が日本にも来ていたのですが、当時の日本ではプレーリードッグを規制する法律は無く、どこの誰が飼っているのか?どれくらいの数がいるのか?全く把握されていませんでした。


幸い日本に入ってきたプレーリードッグは病気を持っておらず、ペストや野兎病の感染報告はありませんでした。


このような事から、海外から輸入される動物には追跡調査を義務化したり、病気の動物から人への感染を把握する上で獣医さんが行政に報告する仕組みなど、感染症の法律の改正が進められました。



日本に無い致死率100%の感染症



狂犬病は感染すると100%死亡する実に恐ろしい病気です。


かなり以前、日本でも狂犬病はあったのですが、野犬狩りや犬の放し飼いの禁止、狂犬病予防ワクチン接種などが普及し、日本は世界でも珍しい

※狂犬病の無い国

になりました。


数年前に日本で狂犬病にかかった患者さんが出ましたが、その人は海外で犬に噛まれて帰国後発病し亡くなってしまいました。


狂犬病は日本に住んでいると警戒しませんが、犬ばかりでなく他の動物からも感染する病気ですので、海外に行く時はむやみに動物に近づかないなど十分に注意したいものです。



『ダスティン・ホフマン主演 アウトブレイク』
アフリカから持ち込まれたサルが感染源の致死率の高いウィルスに立ち向かう人々を描いたパニック映画




ペットブームに潜む危険



珍しさや可愛さから、普段身の回りにいない生き物をペットにする人も増えてきましたが、その生き物の生体や病気、人間に対する感染症などわかっていない状態で飼う事は非常にリスキーな行為です。


例えばミドリガメを始めとするカメは食中毒で有名なサルモネラ菌を保有し、人間にも感染します。


昔から飼われている、犬や猫なら生体や病気がよくわかっていてペットとして飼うのは安心ですが、むやみに野生動物や海外から入ってきた動物をペットとして飼うのは十分な注意が必要です。


とは言っても、子供のうちから動物と触れ合う事は「情操教育」の観点や「命に接する」貴重な機会ですので、飼う時には大人が十分に注意してあげることを忘れてはなりません。
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05 動物から来る!感染症関連エントリー

01 日本で克服したはずの病気が
結核などはすでに昔の病気だと思われていますが、そのような病気が現在では新たな脅威となっています。
02 耐性菌を生みだすもの
抗生物質の効かない【耐性菌】は院内感染での死亡事故などでよく耳にします。病気になったらすぐに薬を使う習慣があると、耐性菌をどんどん増やしてしまう事にもなりますので注意が必要です。
03 免疫力と感染症
細菌やウイルスなどがいる場所に居ても感染する人となんでもない人。その違いこそが免疫力の差なのです。子供が熱を出した時の対処法はどのようにすれば良い?など
04 ワクチンと感染症
病気の予防にワクチンは無くてはならないものです。そのワクチンの有効性や使い方について