乳幼児期の影響について

乳幼児期の影響について

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生後1ヵ月で肥満体質に



胎児期で栄養不足や栄養過多になると遺伝子レベルで肥満になりやすいスイッチが入ってしまうことがわかっていますが、生後1ヵ月以内の乳幼児期でも栄養過多になると
エネルギーを制御する遺伝子がON
になることがあり、将来的に太りやすい体質につながってゆきます。


赤ちゃんにはすくすく成長して欲しいというのが親心ですが、急激な体重の増加は避けなければならず、特に低体重で生まれてきた赤ちゃんには
  • 早く大きくなってほしい
  • 平均体重に近づけたい
という思いから、栄養をどんどん与えがちになってしまいますが、急激な体重増加は脂肪ばかりが増え、骨や筋肉はあまり成長していない状態で、さらに遺伝子レベルで肥満スイッチをONにしてしまうことにつながってゆきますので、注意深く栄養管理を行わなければなりません。


学童期の肥満児には、運動や栄養管理をおこなってもなかなか痩せられない子どもがいます。


そのような場合には、栄養を取り込む遺伝子のスイッチがONになった状態が継続し、エネルギー代謝や臓器の構造的な問題を持っている可能性があり、生活習慣の見直しだけでは改善は難しく、その背景には乳幼児期の栄養が問題になっている場合もありますので、本人や家族の努力不足などと非難するようなことはあってはなりません。



母乳とミルクはどっちが良い?



母乳の方がミルクに比べて
肥満になりにくい
と言われており、その理由に
母乳には含まれる脂肪が脂肪球である
事があり、脂肪球は赤ちゃんの体づくりには理にかなったもので太りにくい体質になります。


また母乳での授乳は赤ちゃんとのコミュニケーションにも重要な要素になっており、母親と赤ちゃんの体が密着することで安心感や満足感が生まれ食欲中枢も正常に働き、母乳で育った子供は
  • 肥満になりにくい
  • 血圧も正常
という結果も出ています。


人工のミルクは、タンパク質や脂肪など栄養価は優れているのですが、ミルクを欲しがるだけ与えると、赤ちゃんは非常に太りやすくなります。


低体重の赤ちゃんの場合でも母乳で育てた場合には
  • 動脈硬化になりにくい
  • 血圧も低い
という報告があります。


ここで大切なのは「ミルクがダメ」というのではなく、きちんと栄養管理をして与えすぎに注意するという事なのです。



栄養不足にも注意



新生児期の1ヵ月は脳の成長においても大切な時期で
この時期の低栄養は脳の成長に悪影響を与える
事になりますので、適切で過不足の無い栄養管理はとても重要になります。
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